あらすじ
これからはBPRではなく、YTR(役に立つことを・楽しく・ラクにやる)だ!
「現場力」の提唱者が、「業革3.0」で活力を取り戻す方法を解説する。
過度な合理化、人手不足、技能承継の失敗、稚拙なIT活用。
間違った働き方改革、管理強化。
利益偏重、経営と現場の溝……。
振り返れば、平成の時代というのは、現場を軽視し、現場を傷めつけ、
現場が壊れていく30年だったと言えるのかもしれない。
このままでは、日本企業の再生、復活はありえない。
本書は「業革」という古めかしい言葉をキーワードに、
これまでの発想を超えた「人間中心」の業務改革手法を提言する。
業革1.0……1980年代のオフィスオートメーションによる合理化
業革2.0……米国の経営手法「BPR」を取り入れた合理化
そして、
業革3.0は、「YTR」の追求によって人間中心の改革を行う。
人間の創造性を高めることにより、結果として生産性を向上させることを目指す。
良品計画、変なホテル、SOMPOケア(介護)という、
人間中心の業革で現場の力を引き出しているケースを取り上げ、
具体的な道筋を示していく。
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Posted by ブクログ
「現場力」を説き続けている著者が、創造性と生産性を両立させる業革3.0を説く。これからはYTR(役にたつことを、楽しく、楽にやる)と。MUJI、変なホテルなどのケースを見ながら、生産性と創造性の両立を説明。自分の会社でも考えられると思った。
Posted by ブクログ
YTRという役に立つことを楽しく楽にやるというコンセプトをもとに業革3.0という現場での業務改革について4社の企業の取り組みや関係者などのインタビューをもとに紹介した一冊。
本書で紹介されている業革3.0は人間中心の働き方で生産性と創造性を両立してあるべき姿から逆算して考えていくというこれまでにない考え方であると感じました。
また、時代が進むにつれて働き方も変えていかないといけないということを感じました。
無印良品の雑談、情報編集能力やHISの面白いという発想から入ることやSONPOホールディングスの介護の品質向上のための取り組みなどから業革3.0の実例や考えを知ることができました。
巻末にある大里綜合管理の事例は育児中の女性や障害者の方など誰もがYTRを実現されていて、まさに本書での業革3.0の集大成だと感じさせるもので大変印象に残りました。
令和という新しい時代となり、終身雇用を軸とする働き方から個人個人の生き方に合わせた働き方が必要となってくる今後、企業だけではなく地域とも連携することやデジタルを適切に使うためのデジタルリテラシーも大切になってくると感じました。
本書で紹介されているトップから末端まで社内で一丸となり一つの目標に向かい役に立つ仕事で現場に活気を与えることが先の見えないこれからの社会において大切だと感じた一冊でした。
Posted by ブクログ
Y 役に立つことを
T 楽しく
R 楽にやる
業務改革1.0:1980年台のOA、
業務改革2.0:1990年台のBPR、
業務改革3.0:2020年台は、人間中心発想で、創造性と生産性を同時に高めよう、がキーメッセージ。
戦略よりも実行力が、イベントとしてというよりも常態としての業務改革が求められる時代のマインドセットが描かれる。
創造性と生産性を同時追求し、to beを大事に目的やゴールを描き、システム思考で社会最適を追求し、デジダルで現場をエンパワーし、めざす変革目標はチマチマせずに数倍と掲げる。
タレント・ウインなどでも、戦略よりも組織的実行力が勝負を決する時代とあったが、そう言いながらも、「人はお尻を叩かないと動かない」という見方で設計された組織は多い。
事例として紹介される、変なホテルや無印は、異業界に参入しながら、無印良品的思考で現場を主役に、HIS的思考で現場を面白く、をコンセプトに展開している点が興味深い。
自分たちのアイデンティティから発想したら、これをやる。
ありがちなエンゲージメントプログラムよりも、このアイデンティティ起点の業務改革こそ、自分と組織の目的をつなぎ、組織へのコミットを高める手段であることが本書から読み取れる。
Posted by ブクログ
デジタルを取り組む意義を、何と無くで理解していたものを分かりやすく整理してくれている。
具体的事例を各会社のトップへのインタビュー形式で紹介してくれているので、参考になる部分も多い。
デジタルをかじっている方、何となくやらなきゃと思っている方の考え方の整理に役立つのでは?
Posted by ブクログ
役にたつことを、楽しく、楽に
楽になることは大事ですが、役にたつことをおろそかにしがちなので、そこを意識して業務改善とか出来るとよいかと思いました。