あらすじ
天の浮き島に住む長命な天人の桐羽は、人間に騙され「神」として地上に囚われた。
神は国の宗主と「契り」を結びその身を明け渡さなければならず、歴代の宗主に慰み者にされてきた。
今また代替わりすることになるが、新しい宗主に起ったのは桐羽が最も敬遠する男――軍の最高統括者である敷島だった。
傲岸で冷徹な敷島は冷ややかな視線で桐羽を無下に扱う。
そして敷島に対し反抗的な態度の桐羽は、触手を操るおぞましい淫具で苛まれることになり――。
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切なくなるお話
前半は、お互いに反発し合ってましたが
後半は、お互いに想い合って
深い愛情が感じられます。
切なくなりますが、二人の愛の深さに
感銘を受けました
お仕置きが 触手の椅子だなんて
いつも大人な品の良い作風で 面白く読ませてくれる沙野先生ですが 特にファンタジーは素晴らしく私の好みです。この作品もとてもよかった~。
無慈悲で冷酷そうな敷島と 人生に希望もなく神をやらされている桐羽が 反発しながらも少しずつお互いを理解し合い 惹かれ合っていくけれど 行きつく未来は破局しかないところが 読んでいても切なかったです。
桐羽も敷島と出会うことで成長し 民のためにつくすところはよかったですし 何よりも敷島が優しくて高潔な人物であることに惚れました。
時間の流れの大きな違いから辛い別れは逃れられませんが お互いにまた必ず巡り合えるという 揺るぎのない信頼関係を持って物語が終わったのでよかったです。
それにしてもお仕置きが触手の椅子とは 液体をあらぬところに流して喜んでいるなんて 硬派な敷島さまは少し変態チックなところがあるんですね~
全体のストーリーは面白かったので★4です。
お互いの本音が徐々にわかるようになる構成は読み応えありました。
ただファンタジーって難しいんですね。
時々出てくる単語にスッと冷静に戻るような箇所があり、気になって展開が頭から滑っていく感覚がありました。
懐中電灯とか…文章の中では浮いているような??
読解力の問題なのか…それでも他作品も読みたいと思います。