あらすじ
タクシー運転手殺害で逮捕されたソニャ。脱走した彼女は、変電所で死体となって発見された。自殺か他殺か? 単純なはずの事件が一気に様相を変える。一方、現金自動支払機の前で死んでいたITコンサルタントの男性の死体がモルグから盗み出され、代わりにソニャとの繋がりを疑わせるものが置かれていた。男の周辺を調べ始めたヴァランダーは、コンピュータに侵入するために、天才的なハッカー少年の手を借りる。新しい時代の犯罪についてゆけず、苦しむヴァランダー。人気シリーズの転換点。
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Posted by ブクログ
「ファイヤーウォールがあるのはコンピューターの世界だけではなさそうだ。自分の中にもある。自分でもどうやって突き抜けたらいいかわからない防火壁が。」
物語も後半、ほとんど過ぎていくのに解決策の見えないまま時間だけが過ぎてゆくばかり。大変恐ろしいIT世界。これはフィクションの中だけではないように思われました。世界は今、これからどうなってゆくのか。
Posted by ブクログ
長かったけれど面白かったです。
ただ、計画されていた犯罪がどんなものだったのか、
もっともっと具体的に知りたかったなぁ。
このシリーズ、初めて読んだのがこの本なので、
改めて最初の作品から読んでみます。
Posted by ブクログ
スウェーデンを舞台にした警察官が主人公のミステリー。
ミレニアムや湿地と同じく北欧的な霧や暗さ、ジメジメっとした雰囲気がストーリーとリンクしていて物語に引き込まれて行く。
主人公は50歳?位の犯罪捜査官の責任者。
離婚を経験し娘はいるが大学進学を機に離れて暮らしているため、生活には孤独感が漂っている。
今回の犯罪はPCのネットワークを標的にしたものと、それと管轄で起きる殺人事件が複雑に絡み合う。
50代の主人公にはPC分野は全くわからない、そこで部下や外部のハッカーと連携して捜査を進めるわけだが…。
プライベートでは孤独感に悩み、仕事では犯罪が複雑になり今までの考えではついていけなくなってくる、そんな閉塞感が感じられる。
さらにそこに信頼しているもの裏切りにも合い読んでいてちょっと辛い。
ただ、ミステリー部分はしっかり伏線を回収しながら見事に解決してくれるので、そこは読み応えがあった。
あと、主人公が抱える閉塞感・暗さが失業問題や北欧が抱える若者の閉塞感とリンクしていて感じがしより読書に深さを感じた。
Posted by ブクログ
よい展開だったのに、ヴァランダーの常識外れの行動で醒めてしまった。捜査の重要人物を、知り合ったばかりの人に託すか? さらに年をとっていくとどうなっていくんだろう。