あらすじ
夏至前夜、三人の若者が自然保護地区の公園でパーティーを開いていた。18世紀の服装、音楽、美味しい料理、ワイン。物陰から彼らをうかがう目があるとも知らず……。イースタ警察署に一人の若者の母親から、娘を捜してくれという訴えがあった。夏至前夜に友人と出かけて以来、行方がわからないというのだ。旅先からの絵はがきは偽物らしい。捜査会議を招集したが、刑事のひとりが無断で欠席した。几帳面な人物が、なぜ?不審に思ってアパートを訪ねたヴァランダーの目の前に、信じられない光景が。CWAゴールドダガー賞受賞シリーズ。
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Posted by ブクログ
プロローグにはいつもヴァランダーとは遠いところで起こっている何事かが描かれる。今回もまた。
本編に入るといつもの署の面々がそれぞれの個性をプンプンさせながら事件に絡んでゆくのだけれど…おや、今回はちょっと違うぞ!
ヴァランダーの相変わらずの「ん~情けないおやじ・・・」なところはちょっと安心、というか苦笑い。
それでも冴えてるところも相変わらず。どう後半に続くのか!
Posted by ブクログ
刑事ヴァランダー・シリーズ第7作。
全く身につまされる作品だ。
主役のヴァランダーは、バツイチ、母はとうに亡く前作で父も亡くなった。
姉と娘はそれぞれ離れた場所に住んでいて、日常的な連絡もとっていない。
恋人がいたが、もう何ヶ月も連絡を取っておらず別れたも同然。
友人らしい友人もいない。
50を前にして、糖尿病の宣告も受けた。
こんな状況で、同僚の刑事が殺されたことが判明する。
そして、今更ながら同僚の私生活を知らなかったことを思い知らされる。
中年男性の孤独とアイデンティティ・クライシスを見事に描いている一作だと思う。
Posted by ブクログ
ヴァランダーシリーズ、
まだ上巻だけど、今のところ1番良いかも!
まどろっこしい部分が取っ払われ、
どんどん話が展開していく。
下巻もこんな感じでありますように。
———ネタバレ———
前回、老眼鏡を5つも買ったヴァランダーだったが
今回も体に異変が。
感情の起伏も激しく、物忘れや失敗も多くて
だんだん笑えなくなってきた。。
心の中で彼を叱咤激励しながら読む。
中盤で読み手は犯人がどういう人物だかわかる。
それになかなか辿り着けない警察の面々に
早く気づいてー!とまた心の声が叫ぶ。
今回は仲間の弔い合戦なのだから…
がんばれ!ヴァランダー!
Posted by ブクログ
糖尿病を患いながら、病気を受け止めることができず
うじうじするところは、
相変わらずのヴァランダー警部。
でもなー。
組織捜査を地道に辛抱強くやってきて、
どうして最後に暴走しちゃうんだろう。
そこらへんのキャラクターの一貫性のなさに
ついていけないんだよなー、と思っていたら、
解説にも「人物造詣がアンバランスである」て
書かれてました。
(下巻へ続く)