あらすじ
2次予選での課題曲「春と修羅」。この現代曲をどう弾くかが3次予選に進めるか否かの分かれ道だった。マサルの演奏は素晴らしかった。が、明石は自分の「春と修羅」に自信を持ち、勝算を感じていた……。12人が残る3次(リサイタル形式)、6人しか選ばれない本選(オーケストラとの協奏曲)に勝ち進むのは誰か。そして優勝を手にするのは――。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
いつか読みたいな、と思いつつ10年も経ってしまった。
今年の直木賞の発表を機に読みました。
分厚い上に上下巻。
でも読み始めると引込まれてしまいダレることなくあっという間に読むことが出来た。
終始表紙のような色彩の映像が流れてくる文章。
でも三次予選前の4人で海に行くところ、三次予選2日目に塵が駅前に行くところ、最後に塵が海に行くところなどたまに入るシーンで彩度の低い映像が流れてくるのがとても印象的だった。
文庫版では最後にコンテストの結果が載っていたが、連載版では結果は載っていなかったようなのでその余白もとても素敵。
コンクールの勝敗よりも音楽を通した亜夜・塵・マサルの変化や関係性に惹かれた。
Posted by ブクログ
楽しかったー!
それに尽きる読後感。
本の中から溢れ出すような音楽と登場人物の心情と緊張感。
自分も観客の一人として座席に座ってる感覚を生々しく感じる。
予選本戦と進むにつれどんどん引き込まれていく。なんて楽しい!
なんで今まで読んでこなかったんだろう?積読が過ぎる。
順位については順当なのかなと。
でも塵が優勝する姿も見てみたかった。
そんなもの無くても彼はとんでもない音楽を続けて行くんだろうけど。
なにはともあれ、これで自分のピアノを手に入れられておめでとう。
Posted by ブクログ
上巻の面白さに反して、下巻はやや冗長に感じた
上巻から続く演奏シーンの連続だが、下巻に入ると何度も繰り返された同じシーンになってくるので、悪い言い方をすればそれをどう被らないように多様な表現ができるか、みたいな状態になっていて、後半はやや読むのが苦痛だった。
前半の面白さやスケールが、後半はしんどくなってくるような。
ただ下巻の最初、あやが風間塵と月の光を弾いて自分のカデンツァを掴む描写は本当に良かった
[追記]
恩田陸の本はいつもそうだが、時間が経って思い返した時に、自分が本当に経験した特別な記憶を思い返すような感覚になる。
たまたまこの本に登場した曲を聴いた時に、特別な記憶となって思い出された。こういう読書体験ができる本や作家は多くないので、素晴らしいと思った。