あらすじ
雷門で掏摸に遇い路頭に迷っていた真一郎は、貧乏長屋の大家・久兵衛に用心棒兼遣い走りとして拾われる。向かいは真夜中に面を打つ謎の美女・多香、隣は女のヒモで洒落者の笛師・大介。長屋で気ままに暮らす住人たちが、町の騒動に立ち向かう。江戸っ子の粋と人情、そして色恋も鮮やかな新シリーズが開幕!「六軒長屋」「猫殺し」「夏の獲物」「錠前破り」の傑作四話収録。
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さらっと….….
大家と五人の店子が織り成す、悲喜こもごも….….事件がおきて、被害者も居て、悲しい事や辛い事も、落ち込む事も有るけれど、ふふっと笑って、日々を生きていく。さらっと読める所が良い。
Posted by ブクログ
期待を込めて。
この作家さんのいいところは、キャラクター作り。
そしてその一人一人に実にいい台詞を吐かせる。
今回のこのシリーズ、みが3巻目が発売されるが、一度は江戸を捨てて上方へ行って人生のやり直しをと思っていた、真一郎。父親は矢師で、江戸に出てきたものの、剣とは違い、弓矢を稽古するものの数が圧倒的に少ないご時世。
なかなか生活もままならない。
親方でもある父親の死もあり、仕事もやめて一切合切売り払い、、、の矢先。
親子連れのスリにあい、その資金もなくなる。
そんな時に久兵衛という隠居が自分の家作である長屋に誘う。そこは面打ちのお多香。笛師の大介。目の不自由な二胡奏者、お鈴。頑固な鍵師の守蔵が住んでいる。
それぞれがいい味を出していて、だんだんとそれぞれの人生の背景も見えてくる。
味があって、人情もあり、色っぽいニュアンスも。
楽しく期待してしまうシリーズ第1巻。