あらすじ
ボールを蹴る角度! 連携しやすい布陣! 数学でサッカーの試合を勝利に導く…!? 手嶋と再会し心揺さぶられるハジメ。そして困窮状態の内田。二人が進む道は…。思春期近づく数学少年、波乱万丈!
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私は数学が苦手です…むしろ算数の段階から既に苦手でした。「足す・引く・掛ける・割る」以外の内容はほぼ忘れました。というより結局理解できずに学生時代が終わりました。そんな私にも「もしかしたら数学ってすごく楽しくて素敵なものなのでは?」と思わせてくれるのがこの作品です。
本作は、ある離島で小学生・関口ハジメと老いた数学者・内田豊が出会って始まる、数学にまつわる人々と数学のお話です。感覚を共有するというのは非常に難しいものですが、ハジメが数式を書いたり何かを見出したりするシーンには、数字が人に見えるとか風を受けて空を飛ぶとか、共感覚的な何かを可視化させたような表現があって、学生の私にはついぞ知り得なかった数学の美しさを知る人たちが、そしてそれを今まで見えなかった世界を見るために使える人たちが、本当にいるのだとうらやましく思いました。しかし同時に、遠くへ行くための方法は人によって異なり、それは例えばダンスかも読書かも音楽かもしれなくて、そして必ずしもうまく行くとは限らなくても終わりはないのだと、この作品は教えてくれているようにも思うのです。数学に苦手意識を持っている方にぜひ読んでいただきたい作品です。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
数学の漫画だが、禅に通ずる真理がでてくる。
なんじゃこの漫画は。
『あるもないも確かなもんだと俺らはかんじているが、それはなんて言うか、人間のくせみたいなもんじゃないのか
どちらかだけに偏りすぎると道を外れることになりかねない
どっちかじゃなく、両方認めればいいという道がある
両方のバランスを取りつつじぶんのよいと感じるほうへ揺れ動いていく
だいたい人間そんなもんだろ
確かな答えなんてもんは実際ほとんどねぇよ
でもだからこそ人は進めるんだと言えるのかもしれねぇな』
色即是空、空即是色。
レンマの知恵なのか。
そして無限にも2パターンあることを学ぶ