あらすじ
島田荘司選 第9回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作! その女は「毒」だ。身体を蝕み、心を壊す――。原因不明の奇病を患った兄は激痛に耐えかね、病院の窓から飛び降りて死んだ。兄の症状に納得がいかない妹の笹岡玲央は看護師から、義姉の真奈美が兄の腫れた足に巨大な蜘蛛を乗せていたと聞く。美しく聡明で献身的な義姉の「本当の顔」とは? 玲央の幼なじみの天才毒物研究者・利根川由紀が乗り出す!
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Posted by ブクログ
表現がずっと気持ち悪いほどリアルなのがさすが北里さんだなと思いました。
読む手が止まらず、最後まで来て、タイトルに触れた時、今まで読んできた、登場人物の過去と今を振り返りました。
こんな家族も本当にあるんだな。
Posted by ブクログ
どなたかのレビューにあったように、最後に
タイトルの意味がわかる。
毒マニアの親友がいて、話がどんどん順調に進みすぎだとは思いますが、嫌な感じでもなく、スピーディーに最後までいきます。
代理ミュンヒハウゼン症候群、心理学か何かの本で読んだことあったので、なるほど、と思った。
Posted by ブクログ
利根川由紀のキャラクターは嫌いじゃない。
毒物用語が多すぎて難しかったけど、それに負けない由紀のキャラクターとストーリー展開だったと思う。
結末によってタイトルの意味が分かって、なるほどと思った。
Posted by ブクログ
テンポも良いし、中盤からどんどん謎が解かれていくところも気持ち良い。
でも私は、義姉に感情移入も同情もできないので、罪に問われることなく受け容れられてるのが、なんだかなぁ
Posted by ブクログ
美しく優しい兄嫁の周辺で、激痛を伴い手足が腫れ上がる奇病が次々に発症。まわりの人たちから「聖母のよう」「慈愛に満ちた完璧な母親」と言われる義姉の正体を探るミステリー小説。
無視され放置されて育ってきた主人公の女と、溺愛され過干渉にふりまわされて育てられた女。どちらも虐待で、母親ってなんなんだろう…と考えさせられる。
ただ物語の主軸が干渉による虐待なのか、蜘蛛による毒なのか。毒にもかなり力が入っているため「結局どちらがいいたかったの?」とも思う。毒の研究者の由記も過剰に癖がありすぎる気がして、もう少し普通の人でも良いのでは?と思ったらシリーズものだったみたい。それならこのキャラクターも納得。
Posted by ブクログ
読み始めてすぐに
この症状はあれではないのか?
とすぐ気が付き
そこに主人公がたどりつくまでは
もう読むのがしんどかったのだけど
真犯人には全く気がつかず
意外と驚いた。
まぁ、ありがちな展開ではあったが
毒マニアの由紀のキャラクターが面白く
なんとか救われたかな。