あらすじ
「丘の上のおばけ屋敷」と噂のある空澤(からさわ)家の一人娘・志津(しづ)。実は「死者の魂を呼び寄せる憑依体質」のため、その体にはいろんな人格が出入りしている。ワケあって家政夫バイト中の高校生・美郷 哲(みさと・てつ)は、志津に普通の女の子の体験をさせようと、自分の通う学校にこっそり連れて行くけれど……?
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Posted by ブクログ
誰が出てきても哲くんが驚かず、すっかりそれぞれの
人と馴染んでる様子がほのぼのする。
考えてみると、哲くんだって自分の気持ちを閉じ込め
てここまできたんだから、自分の体で本当の自分じゃ
ない自分と日々を過ごしてきたという意味で、志津と
同じじゃない?
志津が哲くんの本物の笑顔を見たくてここまでしたっ
てことに驚いた。 凄い行動力。
これが人間じゃなくてなんなのって話。
哲くんも本当に楽しそうで良かった。
番外編も面白い。
今回の哲くんの怒った顔もすごく良かった。
普段も素敵だけど、一気に大人びてキリッとしたイケ
メンになる。
ふんわり溶けそうな志津の笑顔も良かった!
哲はお金のために志津と仲良くしてるんだって自分を責めているけれど、自覚できてないだけで何のために志津にはたらきかけるのかは明らか。一方で、「好きなもの」を見つけた志津。ラストシーン、感動した。この巻で、大分表情が豊かになって行動的になった志津。とても嬉しくなる。哲の、家族とサッカーのエピソードも切なく、感動的。
最高潮のカタルシス
このシリーズで個人的に最高の感動クライマックスです。みんなの鬩ぎ合う感情、哲くんの信念が試されて、辛いしかない。その中で見事に成長している志津ちゃんのひたすら解決したい気持ちがまぶしい。第12話は特別の感動回です。テンポが完璧で、刺激が溜まって、あの笑顔に化ける。宝物です。
Posted by ブクログ
哲とお友達になりたいという志津。でも哲は志津のお母さんからお金をもらっているという後ろめたさが生まれてしまう。1.2巻の頃とはうってかわって、哲は中の人たちを怖がるどころか癒されてる。3巻は哲が諦めたサッカーがメインになってきているような感じ。哲の友達の千尋が出てきて、哲をサッカーの試合に出るように声を掛けてくる。哲が千尋とサッカーを始めたところや、中学時代にサッカーを諦めたこと、高校に入ってから前向きに頑張っていたのに退部届を出したところなどなんか胸が締め付けられるような感覚。切なかった。千尋もなんか秘密があるのかな。妹の涼ともすれ違い。いつのまにか志津にもちゃんと感情が出てくるようになってて、哲が学校の勉強のためにしばらく休むって言った時のショックの受け方とか可愛かった。最後は志津と千尋の計らいで哲を含めてサッカー部引退セレモニー。楽しそうにサッカーする哲も満面の笑みを浮かべる志津も印象的。最後の志津の言葉は恋心って意味で捉えていいのかな。
Posted by ブクログ
2巻から随分開いてしまいましたがようやく3巻購入致しました。
間、いっぱいあいてるのにこんなにも感情移入出来てしまうの本当にすごいなぁ。この作者さんは、前作から人の感情を表現するのがとても上手な方だと思っていましたが、3巻読んでさらに実感しました。
仕事だから優しくする、どうしても自分の優しさには打算がある、それでも、(もし、もし普通に出会ってたら…、)なんて、出来ないことを考えて。哲くんの志津さんをみつめる表情が切ない。志津さんが哲くんのことをみつめるのも切ない。
サッカー部のこと。家族のこと。志津さんとのこと。志津さん自身も感じていること。全部とても丁寧に描かれていて、志津さんなのに全然志津さんじゃない所も本当によく描かれている。
この方の作品をこうやって読めるのやっぱ幸せだなって感じました。続巻も早々に購入したいと思います。