あらすじ
2055年。わたしたちの町・花井沢町は、ある事故に巻き込まれ外界から隔離されてしまいました。どこにも行けず、誰もやってこない。いずれ滅びるこの町で、わたしたちは今日も普通に生きています。町で生まれ育ち、外の世界を知らない希。彼女と境界越しに知り合って恋人になった「外」の住人・総一郎。二人は境界をまたいで家を建て、不格好な同居を始めるが……町で起きる喜びと悲哀を静かにつづる連作集、いよいよ完結。
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バッドエンドなんかじゃない
最後2人がどうなったかは、表紙が全てを物語っていると思いますよ。一度読み返して、彼女が立っているその文字の上は、境界の外か内か確認してみて下さい。
Posted by ブクログ
この本でヤマシタトモコに完全にやられてしまったわけです。
読み終わったら、表紙をよーく、よ~~く、見てください。
言えることはそれだけです。
しかし本編であんな終わり方しておいて、オマケと表紙でこういうこと書くというのは・・・、連載終了後にいろいろ言われたのでしょうか。
Posted by ブクログ
将来的に消滅する町。
残るのは絶望だけ。
一瞬見えた希望も、絶望がより深くなるだけだった。
自由に行動でき、人と触れることができることに感謝。
Posted by ブクログ
完結。うわー、こう来るのか、こうなっちゃうのか。
最後まで哀しいお話でしたよ。ほんの少しの明るさや幸福感があるだけに
「そこ」から先をどうしても望んでしまう人の心が哀しくて…。
ヤマシタさんは「痛み」にはっきり向き合う作家さんですね。
ツラいんだけど、目を離せないです(u_u;。
Posted by ブクログ
絶対的閉鎖空間で暮らすという過酷さをあまり出さずに一話一話進んでいくので、読みやすい。
人間ってどんな環境でもある程度は馴染んじゃう。
ただそれは、ゆっくりと終わりへの道でもあるのだが・・・。
読み終わると絶望、差別、憎悪なんかの描写もちらほら書いてあって余計現実感があってただただ無力感に襲われる事でしょう。
Posted by ブクログ
切ないやら、悲しいやら、空恐ろしいやら、いろんな感情が湧き上がる連作集。これで完結だなんて苦しいよ。いったい希はどこに行ったのか?自らその存在をかき消すようにいなくなるなんてもう言葉もない。
Posted by ブクログ
ついに迎えた最終巻。
とてもヤマシタトモコ先生らしい幕引きでした。
賛否両論あるでしょうが個人的にはあれでよかったと思います。
....希さん....元気でいてくれると....いいなぁ。
おまけにも出てきた中井さんがとてもいいキャラしてて笑えましたw
(中井さんと看護師さんのそれぞれの読切りが読みたいー)
もちろん先生の次回作に期待です!