あらすじ
絶対に定時で帰ると心に決めている会社員の東山結衣。非難されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事中毒の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人……。様々な社員と格闘しながら自分を貫く彼女だが、無茶な仕事を振って部下を潰すと噂のブラック上司が現れて!? 働き方に悩むすべての会社員必読必涙の、全く新しいお仕事小説!
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Posted by ブクログ
*絶対に定時で帰ると心に決めている会社員の東山結衣。非難されることもあるが、彼女にはどうしても残業したくない理由があった。仕事中毒の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、すぐに辞めると言い出す新人……。様々な社員と格闘しながら自分を貫く彼女だが、無茶な仕事を振って部下を潰すと噂のブラック上司が現れて!? 働き方に悩むすべての会社員必読必涙の、全く新しいお仕事小説!*
会社あるあるが克明に描かれているので、とても面白い反面本気でイライラもするし、心が削られる部分も多々あり、平常心では読めないシリーズです。
定時厳守の人、その尻ぬぐいをする人、滅私奉公の人…それぞれの立場がわかり過ぎるだけに、ポップな表紙とは裏腹に考えさせられるお話でした。
個人的には1巻だけ単発で読むとかなり消化不良で終わってしまったので、このシリーズは3冊一気に読むのがお勧めです。
Posted by ブクログ
ドラマチックなお仕事小説!
タイトルに惹かれて古書店で購入。
わたしも定時で帰りたいひとなので、タイトルには共感していた。仕事のために私生活を犠牲にすることはしない。そう思い始めたのは、子供が生まれてからだろうか。それまでの私は、夫との旅行すら、仕事優先でリスケにしてしまうような仕事人間だった。仕事中毒になっていた。
タイトル通りの内容だった。仕事中毒のひとには、その理由がある。定時帰宅が正義というのは、正しいのかもしれないが、かなしいかな、多様な人がいる前ではひとつの価値観でしかない。
孤独だから職場に居場所を見出すというのが、腑に落ちた。働くのは自分の人生を豊かにするため。家族、友達、自分の時間、そこでうまれる楽しみ。そういうもののなかで、幸せを感じられた時、定時退社は現実味を帯びる。
わたしは定時退社を目指す。だからこそ、自分の裁量で仕事がしたいと思う。そういう働き方を目指したい。
ひとは死ぬ時に、悔やむことの一つに働きすぎたことをあげる人が多いそうだ。
わたしは家族との時間や自分の時間を大切にしたいと思う。ユイを通して、どういうひとでありたいかを今一度見つめ直す、良い機会となった。
Posted by ブクログ
会社のためではなく、自分のために会社がある
22卒で入社した私は、残業はほぼしたことがない。
今の環境に感謝しつつ、時間あたりで自分の生産性を上げる主人公みたいに時間を区切って働くなど工夫して集中して働いて定時に帰れるように頑張ろうと思った。
Posted by ブクログ
「仕事っていうんは、もしかしたら、命なんか懸けなくてもできるんじゃないか。
そっちのほうがずっとエキサイティングで難しくて、挑みがいのあるゲームなんじゃないかって。」
絶対に定時で帰る主人公が上司や後輩のミスから定時では帰れなくなり
最後には徹夜漬け。
わたしも最近残業対策を言われるようになって、仕事の効率化を意識し始めたところだけど、うだうだ仕事して残業増えるより、集中力や効率化を高めて定時で帰る法が自分のためにもなるのかな、とか思ったり。
上記の言葉も身に染みた。
仕事だけでなく、私生活とリンクしていて仕事のやり方って家庭や生き方に繋がってくるのかなとかいろいろ考えさせられました。
Posted by ブクログ
定時で帰ることを信条としている結衣。元婚約者の晃太朗が恩義を感じている福永がとってきた仕事のチーフになったものだから大変なことに ―― 。
仕事人間の晃太郎との未来が不安で別れた結衣。今の婚約者巧は仕事を早く終わらせて帰るタイプで晃太郎とは正反対。でも結衣は晃太郎の方が好きなのだろうなぁ。
巧が結衣の会社の仕事をかっさらうというのはどうかと思いました。いくら、プライベートと仕事は別といえども実際は割り切れないと思います。信頼関係も築けないと思いますが…。
私はまさに”24時間戦えますか!?”の世代だから、仕事人間の言い分もよく分かります。日本の経済発展はその会社人間達のおかげもあるでしょうからね。
しかし、今は社員達の仕事以外の幸せも認めていく時代です。結衣が会社の働き方改革を進めていくことを期待します。
Posted by ブクログ
東山結衣
ネットヒーローズ株式会社。晃太郎とは二年前に分かれている。二十八歳。
制作部ディレクター。
三谷佳菜子
結衣にひそかに「皆勤賞女」と呼ばれている。転職組。
来栖泰斗
結衣が教育係をしている新人。高学歴を引っさげて入社してきた。容姿もよく、仕事の覚えもまあまあ早いが思ったことをすぐ口にする。なにかあるとすぐに辞めるという。
種田晃太郎
結衣より三つ年上の社員。同じチームのサブマネジャー。転職組。
結衣の元婚約者。
福永清次
マネジャー。晃太郎が前に勤めていたベンチャー企業の社長。
王丹
結衣が仕事帰りに寄る上海飯店の女店主。中国語の翻訳を依頼している。
吾妻徹
結衣と同じチーム。仕事はマイペースで進める。
諏訪巧
結衣と一年前から付き合い始めた。結衣が担当した企業の公式サイトを、巧の会社が引き継ぐことになり、営業を担当していた巧と打ち合わせする間にしたしくなった。
種田柊
晃太郎の九歳年下の弟。社外人二年目で会社を辞めて以来、食事とトイレと風呂以外、もう二年自分の部屋から出ていない。いわゆる引きこもり。アカウント名〈愁〉。
結衣の父
今年で六十四歳。
結衣の母
東山忠治
二十四年前に亡くなった結衣の父方の祖父。
賤ヶ岳八重
結衣の二歳年上の先輩。結衣が新人時代の教育係。産休を取っていたが、双子(空と海)の出産後産休を6週間に短縮し、育休をとらずに職場復帰する。
牛松翔
星印工場株式会社のウェブ担当者。
丸杉宏司
福永を引き抜いてきた執行役員。
突然退社し、福永には何の情報もなかった。
石黒良久
結衣より二つ年下の三十歳。創業時からのメンバー。管理部ゼネラルマネジャー。「グロ」と呼ばれている。砂糖中毒。
武田
星印工場の広報課長。牛松の上司。
三橋
巧の部下。
灰原忍
取締役社長。三十歳の時に、当時勤めていた会社を辞め、大学時代に所属していたサークルの後輩らを誘って起業。その中には現役大学生だった石黒もいた。