奇妙な洋館に住む人形と影の不思議な日々…。
舞台は、顔のない一族「シャドー」と、その顔役として仕える「生き人形」たちが住む洋館<シャドーハウス>。シャドー・ケイトに仕える生き人形・エミリコは、ドジで失敗も多いけれど、ケイトの役に立てるよう一生懸命。毎日お部屋を掃除して、ケイトの「顔」として働く。そんな日々の中でエミリコは、「生き人形は余計なことを考えてはいけない」という教えに反して、「シャドーハウスってなんなのでしょうか?」と疑問を持ち始めてしまう…。
本作の魅力は、表向き幸せな日常の中で常に漂う不穏さです。エミリコたちは、「生き人形はシャドー家の役に立たなければいけない」という教えを信じて、どんなひどい扱いを受けても毎日幸せそうに働きます。生き人形たちが徹底された上下関係に疑問を全く持たないのはなぜなのか?この洋館には何か秘密があるな…という雰囲気がたまりません。
洋館と秘密、この言葉にピンときた方はぜひ読んでみてください。
一緒にこの不思議なシャドーハウスに迷い込みましょう。
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Posted by ブクログ
パトリック様とリッキーの回
リッキーはルウに対して特別な感情を、人間の頃から持っていたんだね。
誰かに対して特別な感情を持つことを知っているパトリック様だからこそ、リッキーを引っ張りたいって思ったんだろうな。
そして、ケイト様に信用されるくらい成長したパトリック様とリッキー様に心打たれた。
パトリック様に想いを寄せていたマーガレット様のすす能力が突然開花し暴走。
それを止めるために、それぞれ別の人に想いを抱いているパトリック様とリッキーが結託し、マーガレット様に婚姻申請をして、暴走は止められたが、命までは救えなかった。
パトリック様もリッキーも、お互いの気持ちに気付いていたんだな。
一読者としては、マーガレット様と婚姻はしてほしくなかったが、ケイト様達は、誰1人欠けることなく大人に立ち向かうことを決心していたのに、早速欠けてしまったことが悲しい。
でもパトリック様のすす能力が開花して嬉しい。
シャドーに直接関与する能力っぽい。
そして何よりかっこいい。
マーガレット様の顔のマギーはアンソニーに誑かされていたが、アンソニー、一体何者?
Posted by ブクログ
パトリック様の気高さと心の美しさ、かっこよすぎる!
今まであんまり活躍の機会がなかったキャラのすす能力が判明したりして今までとは雰囲気の違う巻だけど、裏で暗躍する存在の謎は増える一方……