あらすじ
“亡霊騒ぎ”は収束へ。真相を紐解く先で審らかにされるのは、すす汚れた悲しき過去。事件の傷跡も消えぬ中、大人の思惑が鎌首をもたげる――。
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奇妙な洋館に住む人形と影の不思議な日々…。
舞台は、顔のない一族「シャドー」と、その顔役として仕える「生き人形」たちが住む洋館<シャドーハウス>。シャドー・ケイトに仕える生き人形・エミリコは、ドジで失敗も多いけれど、ケイトの役に立てるよう一生懸命。毎日お部屋を掃除して、ケイトの「顔」として働く。そんな日々の中でエミリコは、「生き人形は余計なことを考えてはいけない」という教えに反して、「シャドーハウスってなんなのでしょうか?」と疑問を持ち始めてしまう…。
本作の魅力は、表向き幸せな日常の中で常に漂う不穏さです。エミリコたちは、「生き人形はシャドー家の役に立たなければいけない」という教えを信じて、どんなひどい扱いを受けても毎日幸せそうに働きます。生き人形たちが徹底された上下関係に疑問を全く持たないのはなぜなのか?この洋館には何か秘密があるな…という雰囲気がたまりません。
洋館と秘密、この言葉にピンときた方はぜひ読んでみてください。
一緒にこの不思議なシャドーハウスに迷い込みましょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
回想シーンなど、心動かされる場面ばかり。
バーバラ様がケイト様を評価されているところが良かった。
ケイト様かっこいい。頑張れ。
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10巻を読んでから再読。
星付きになる前のバービー可愛いなぁ。
ベンジャミンやベンが運動に目覚めたのはバービーの影響なのかな。
バーバラ様、幸せになってほしい。
アンソニーは何者なんだろう。
マリーローズ様達、無事だといいな。
バーバラの内心
憧れのクリストファーが居なくなり、頼りにしていたマリーローズとも距離ができてしまった結果あれほど厳しく他者を寄せ付けない性格になってしまったバーバラの姿は見ていて心が痛む。もうクリストファーには会えないけれど、マリーローズやアンソニーとまた心を通わせられる日が来てほしい。
すごい!
ケイト様の頭が良すぎる!エミリコもよく周りを見ていて良い相棒ですね!!ジョン様&ショーンとの2対の絡みが少なくて少しコメディ不足でした。
ケイト様の評価も上がって来てますし、バーバラ様が心を開き始めてくれているので仲間になってくれる事を期待ですね!
謎に包まれたあの方がついに
この巻はクリストファーの過去とバーバラ、マリーローズたちのお披露目後のエピソードがあります。小さい頃のバーバラは今みたいにいじわるでなくて素直で純粋ないい子だ。バーバラが今みたいに独裁的に子どもたちを管理しようとする理由が、自分のエゴとかじゃなく、失いたくないためだったなんて。
星つきなど
星つきの意味合い、徐々に変化して今に至っているようです。ローズマリー/マリーローズ達は外に出て、その後の消息は不明となり、再びローブをまとって出てきた人物もいなくなってしまい、支配、を抜け出すのは簡単ではないです。
ただ生き人形というか、人の入れ替えがあり、ケイトさんたちが新たに班長になったので、違ったところは出てきそうです。
ちょっと登場人物が増えてきたので、一覧を見つつ、読んでいます。
Posted by ブクログ
朝日の入らない部屋
箱のベッド
思考する時間を与えない仕事量
少ない睡眠時間
最低限の栄養はとれるけど味はいまひとつな食事
人間らしい気持ちを失っていくうちに命を意識しなくなり、道具として完成する。
そして、影との一体化すら受け入れてしまう。
これ、あらためて読んだら現代社会の鬱のメタファーにも思えてきた…
シャドーと一体化したら自分の意思なんかなくなってしまう、自分は死んで、別の生き物になってしまうのね…
余計なことを考えていいし、エミリコみたいにたくさん笑って生きることが有意義だなと確認させられた。
ゴシック調というかお話も中世のような感じがすごく合っている感じがしたお話が結構複雑というか設定が入り組んでいるのでじっくり読まないと意味がわからないと思う。