【感想・ネタバレ】ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

私の読書歴の中で最も愛した物語。
ビブリア古書堂の事件手帖。

そう言えば…その物語のプロローグも
夏目漱石でしたね。

ようやく読むことができました。
栞子の母にして扉子の祖母、智恵子の物語。
そうして篠川家のすべての人々にようやく会えた…そんな安堵を感じます。

今作は月並みな言い方ですが読み応えがありました。不思議なくらいこれまでのビブリアの一冊一冊が心の中に蘇り、読み返すことなく自分の中でひとつに溶け合うのを感じました。

そうして懐かしい記憶との邂逅もまた、私を満たしてくれました。

1972年 少年チャンピオンに連載されていたさいとうたかをの「日本沈没」。連載が始まった「ブラックジャック」。

毎週欠かさず夢中で読んだ漫画作品に懐かしさで胸が満たされました。漫画を読んで映画「日本沈没」をどうしても観たくて足を運んだ地元の映画館は…とっくの昔に廃業されたことすら美しい記憶。

失われた昭和の時代。それは私の少年時代そのものでした。

心からこの本を楽しんで、三上さんのあとがきを目にした時、ふと気になることが。

「想定していた形とは少し違いましたが、やっと栞子の過去の話を書くことができました」

想定していた形って? どんな形を想定されていたんですか? それも…読みたいじゃないですか。

そうしてもうひとつ。

「次の巻もよろしくお願いいたします」

よかった。まだ私はこの作品の世界に浸っていられるんですね。

最後に。シリーズの中でも今作の重みは格別でした。読書を愛する自分を抱きしめてあげたくなるほどに。

2024.5.4追記

 本当に面白かったというだけでなく、まるで上質の映画を一本観終えたような充足感に浸りました。こうしてレビュー書いていても、書いていない時ですらも…なんだかまだまだ言葉が溢れてきています。

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2024年05月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昭和〜令和に渡り三代の篠川家の女性達が関わる「鎌倉文庫」の夏目漱石初版本。

一番の私的見所は、祖母の知恵子の結婚した経緯ですね。姿をくらまして良いなら結婚するって言われても結婚した登がどれだけ知恵子を愛してたかが判って切ないです。
知恵子が去った後に栞子と大輔もニアミスしてたんですね。

扉子も圭と仲直りできてホッとしました。

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2024年05月07日

ネタバレ 購入済み

昭和編が面白かった

令和編の語り手は樋口くん・探偵役は扉子ちゃん、昭和編の語り手は栞子さんのお父さんの登さん・探偵役は登さんと結婚前の三浦智恵子さん、平成編は語り手が登さんで、探偵役がまだ高校生だった栞子さん。今回はオリジナルシリーズの語り手・大輔氏はプロローグとエピローグにしか登場しません。その代わり、オリジナルシリーズでは5巻のプロローグ(リチャード・ブローティガン「愛のゆくえ」)にしか登場しなかった登さんが大活躍?です。大輔氏と同じでパートナーほど本に関する知識はなくとも洞察力はすごく、的確に探偵役をサポートしています。それから、オリジナルシリーズではラスボスみたいな扱いだった智恵子さんが、登さんにだけは少女らしい顔を見せるのが面白かった。あと、新シリーズではほとんど登場シーンがない文香ちゃんが、少しですが平成編に出たのがうれしかった。

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2024年04月09日

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