あらすじ
密かに片想いしている親友の佐倉と体の関係を続けている七生。きっかけは言い争いの末の勢いだった。伸びてきた佐倉の手に経験のあるふりで応えてしまい、以来五年、七生はほかにも相手がいるという嘘を崩せないでいる。佐倉しか知らないまま、セックスには慣れた。「誰とも恋愛はしない」と言うくせに佐倉は優しい。だから自分は特別なんだと信じていた。けれどある日、一方的に「地元に帰る」と告げられて……?
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読後さわやか!
両片思いのもだもだの切ない大好物な展開からの、家族ゲイ受け入れ問題の決着の付け方までが本当に爽やかで、主人公たちと一緒に前向きな気持ちで読み終わりました。
いつも恋人同士の恋の話が読みたいので、家族ゲイ受け入れ問題が絡むのは結構余分な要素だと思ってしまうのですが、今回は主人公たちが自分たちはどう生きたいかというのを妥協せず考えていたので、尊敬の念とともに共感しながら読めました。
心から応援したい気持ちです!
Posted by ブクログ
友達以上恋人未満なスッキリしない関係であっても、秘めた片想いを守り貫いてきた七生。
しかも、相手である佐倉は七生のことを親友と思っているのか、セフレと思っているのか、はたまた恋愛という意味で好きなのか、イラっとするほど読めない態度で…!
だからなおさら、七生のけなげで一途な片想いに切なくさせられてしまうのです。
七生がささやかな自尊心からか、男に慣れた感じを装ったり自分からは連絡しなかったりしたのはノンケである佐倉に対する気遣いもあったのが伝わって胸が痛くなったりしたのだけど、佐倉は何を考えてるのか最初のうちは理解できなくて、なんで七生は彼の事がそんなに好きなんだろう?って思っちゃいました。
佐倉が実家に帰ることを七生に告げたところでは、もう腹立たしくて憎しみまでわいてきたんだけど(笑)
その後、徐々に佐倉の過去が明かされていくうちに、七生以上にものすごく佐倉のこと誤解してたのに気づかされました。
ゲイである七生も苦労したこと、傷ついたことがいっぱいあっただろうけど、何不自由ないハイスペックな男に見える佐倉もまた苦しんでいたことがあっただなんて、見抜くことができなかった…
佐倉はものすごく七生に救われていたんですね。
そして、ものすごく愛していたんですね。
佐倉は明るくてやさしくて、愛が深い七生に出会えて幸せだったはず。
互いに何が一番大切なことか気づいて良かったですよね。なりふりかまわず相手に飛び込んでいくのは、ほんとに勇気がいることだけど、二人とも互いの想いに気づけてほんとに良かったです…
ラストのところはうるっとしてしまいました。工藤さんもいい人だったけど、長年の想いを貫いて幸せになってくれて安堵です。
書き下ろし「甘い恋」は、互いの家族関係にせまったお話。こういう話は好物です!百合はちょっと…と思ったけど、七生にとってはまあよかったわけなのでww
強がりな受を描くのがセンセはうまいですね。
今回もすごく良い話で満足でした。萌えもたっぷりで妄想炸裂でした。
深いお話
よくある両片想いものと同じだと思っていたので予想以上に内容が濃く、重い話で驚きました。
驚きの提案にあり得ないと思いつつも読んでいくうちに登場人物たちと同じような感覚になり、最後までどうなるのかわかりませんでした。
間違った選択をしなくて良かった、家族があたたかい人たちで良かったとホッとしました。
よかったです。
とても淡淡と書かれて本当に読みやすかったです。大きな山場などなくて普通の人生は殆どこうだろうなと思わせる作品でした。取り敢えず読んでみてよかったです。
7年の片思い
だらだらと体の関係だけを続けてしまっている七生と佐倉。最初からずっと佐倉のことが好きだったのに、遊び人を自称してしまって、そのまま本当のことを言えずに佐倉との関係を続けていた七生。7年間の関係は、長いようだけれど、振り返ってしまえば七生にとってみればアッという間だったんだろうし、佐倉にとっても七生への気持ちをはっきり自覚するには、この7年は二人には必要だったのかもしれない。そのおかげか、お互いの気持ちを確認したあとの二人は超甘い(笑)。個人的には、佐倉の過去の話よりも、偽装結婚の話の方が、とても生生しく切なかった。
Posted by ブクログ
不器用な2人の話。2人とも仕事は出来るのに、恋愛では何故...。と言いたくなるほど不器用。両想いにしか見えないのに、2人とも片想いだと思っているなんて...。ハッキリ言えばいいのに!と言いたくなるほど焦れったい。でも、お互いが大切で離れたくない。と思っているのが伝わってきて、心から応援したくなった。味方もどんどん増えていっているし、きっと仲良く幸せに暮らしていくんだろうなぁ。
作者買い
友達からの展開でしたね、ありのままの自分を出せるまでがヤキモキする。
やっぱり別れ話する、告白する。
安定の展開ですが、恋するを読んだ後だから、物足りなく感じてしまう。
最後はハッピーエンド、そこはよかったかな。
Posted by ブクログ
体の関係のある親友が、ある日突然『地元に帰って結婚する』と言ったら―。
そんな親友にずっと片想いをしていた受の七生が切ない。
結局、ハッピーエンドになるので良かったものの、七生に辛い思いをさせた佐倉に対するモヤモヤだけが残った。
七生は良かったけど、攻の佐倉はちょっと…。攻ザマァでもあれば違ったのかな。
Posted by ブクログ
受の一生懸命というか性格に救われた一冊でしたね。最初はもう、攻が好きになれなくってね~。でも受のことが好きだってのが分かってからちょっと見直したら今度は偽装結婚ときた!でも攻の過去とか読んでたらなんか切ないっていうか、受に出会えて良かったよねって思えました。
序盤最高だけど中盤から胸糞
あらすじから、攻←←←受の気配がビンビンに伝わってきたので購入。
ノンケ×ゲイは好きカプTOP3に入る属性だけど、攻め受け関係なく、好きな人がいるのに家族の意見優先で好きでもない女と結婚するような意思を貫けないやつの事は捨ててしまえという感想しか出てこなかった。
カプ相手を好きじゃないなら兎も角、好きなのに別の女と結婚しようとするんだもの……。
この作品だとそれ(本命捨て意思弱結婚)をするのがノンケだからまだ気持ち的にギリセーフだった。
それにしても従姉妹と結婚させようとする家族キモイね……。
受(攻)を好きなら、家族や職を捨ててでも自分のものにしろ!
終盤、例の従姉妹とその恋人(女)に、「書面上だけの偽装結婚でいいから結婚した方がいい」と言いくるめられそうになる。
けど攻めも受けも、納得出来るような出来ないような……どうしようか? って結論を出さないままエッチ突入したから、今はそれよりどう結婚を回避するかだろ! とエロシーンが頭に入ってこなかった。
同じ地雷持ちの人へ。
長い長い時間を経て、攻めは受けの家族に挨拶に行く。受けの家族のウェルカムな雰囲気で、漸く攻めは従姉妹との結婚は断ることを決断する。遅いよ……。
偽装結婚するゲイは多いよなんて作中で言うが、現実を創作物語に反映させないでほしいですね。
最後のおまけSSも、攻めと従姉妹ふたりのやり取りだったのが解せない。