あらすじ
下級貴族の生まれながら、人数合わせで急遽入内することになった暁下姫(きょうかひめ)。大貴族出身の后候補が揃う宮廷で、若き帝を巡る女たちの争いに巻き込まれるのだが……。
女性だてらに薬師を目指していた暁下姫は『ゴールは帝と円満離縁』とばかりに、香(こう)や召し物に医薬の知識をフル活用した工夫を施し、あの手この手で帝を遠ざける。しかし、そのことが宮廷を巻き込む大貴族の権力争いにまで発展し――?
降りかかる火の粉は医薬で振りで払う! 薬師(くすし)を志す姫君の、“皇后を目指さない”平安宮廷ファンタジー開宴!
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Posted by ブクログ
平安風宮廷ファンタジー。
いきなり円満離婚のために大蒜丸齧りとは中々にぶっ飛んだヒロインだと思ったが、自身に仕えてくれる女官たちへの気遣いや、自身の振る舞いが彼女たちに影響することをしっかりと理解してくれるのは中々に好感が持てる。
帝様も型破りな部分が目立つがよく見れば芯の通ったいい男。
とりあえず暁下姫お付きの成子には頑張ってと言いたい。
冒頭から期待を裏切ることなく、薬の要素が自然と物語にアクセントを加えている。ライト文芸作品であることを差し引いても、言葉遣いにお付きの者や官吏の振る舞いも後宮モノとして違和感を感じるようなものはない。
ただどっかで見たことないか?と聞かれると否定はできない。もっとも今時みんなそうだし、それに作品として面白いし。
Posted by ブクログ
Tさんのおすすめ。
ありがちな帝ものかと思っていたら、
案外面白かった。
薬師を目指して毒を試し、
帝を選ばれないことを目標に入内する姫の
屁理屈というか考え方が悪くなかったし、
そうそうに登場した猫の命婦、
主人公につきそう幼なじみの従兄弟、
振る舞いが悪ければ姫を手刀で落とすという乳母と
個性的な登場人物たちも良かった。
ああ、雛で育った変り者の帝も。
全体的に平安貴族の文化をちゃかしているとも言えるが、
女官たちに気を配り、
自分を「姫」としてくれる女官たちの期待に応えようと
「姫」となり「正妃」となっていく流れも面白かった。
是非、姫とその従兄弟の「暁下妃」が妖妃となるまでを見てみたい。
まずまず面白かった
変わり者の帝と4家の姫君。どこぞの「烏」が思いうかんで「よくある話だわなぁ」とあまり期待せずに読んでいったが、月薙国が以外にしっかりしているのとキャラクターが皆良い感じだったので とても楽しめました。。のちに平安京とリンクさせそうな伏線あり。一癖も二癖もありそうなお姫様たちとこの後も物語が広がる予感満載。続けてシリーズを読んでいこうと思います