あらすじ
1年A組は問題児だらけの「地獄」ですからね――。同僚の教師たちとは協力せず、生徒たちにも心を開かず、常に単独行動でマイペースに淡々と“教師”をしてきた自見。そんな自見が恵利香の問題に向き合うため、頭を下げてまで周囲へ協力を訴え始める。桃・茉莉・真紀・渚沙と同僚の教師たちが陰で見守る中、自見は恵利香を呼び出す。自白を促す自見に対し、文化祭人気投票の不正をあっさり認めた恵利香は、その動機が自見のことが「好き」だからだと告白する――。地獄のA組に立ち向かった教師自見が迎える結末とは――堂々の最終巻!!
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「いじめ」「体罰」「モンスターペアレント」など、学校生活における問題が絶えない昨今、教師と生徒のあるべき姿とは一体…?
女子校を舞台に、担任いじめが横行するクラス・ 1年A組を担任することになった教師・自見太郎(童貞)がその独特の教師観で問題児たちを教育していく物語。
赴任初日から始まるいじめの連続…。生徒という立場を利用した卑劣で狡猾なやり方がとにかく汚い!
ちなみに私は1年A組みたいなクラスだったら秒でやめます。(by.作者・英貴)
モデルとして芸能界で活躍する女子生徒にハメられ、強姦の疑いをかけられる自見先生。
しかし教師として、男として立場の弱い彼が、この圧倒的理不尽に立ち向かう姿に感動します…!
問題児達を“熱血さ”ではなく“真面目さ”で更生させる、女子校再生ストーリーがアツい!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
恵利香と一対一で話し合い彼女の本音を引き出す尋問。これはどちらがモンスターとして上手であるかを試し合うかのような行為
88話の尋問は結局どちらが上手だったと言えるのかな?自見は恵利香の自首を取りつつ大事を避けたかった、恵利香は外部の耳がある状況で自分の外面を取り繕いつつ自見を追い込みたかった。その意味では引き分けに見える
けど、モンスターであるからには他者による操縦が難しい一面が勿論あるわけで
自見のモンスター性に関して一種のケリをつけたのが桃による告白だったと言えるのかな?
自見は黒崎百合子との遺恨により女生徒の恋心を受け取れなくなっていた。それは女学校において、また彼に想いを寄せる生徒がいる中でモンスター的な要素となり得た
そんな彼を普通の人間のように大笑させ、更には百合子のようにならないと桃は約束した。それは決して確定した何かを導くものではないけれど、未来に希望が持てる約束。だから自見は「ありがとう」と「ごめんなさい」を返せたのだろうね
そうして彼が更に向き合うのが百合子か…
彼女に関しては他者が知り得る情報が粗方提示されているけど、それでも彼女の本性や本心の面では意味不明に尽きる
彼女の内心を示したものがあれば、それは彼女への理解を深める助けとなる筈…なんて軽く思っていたけど、遺書において”正直”に語ったとする文面すら虚飾と他責に満ちているとは…
これに対して自見がどこまでの悔恨を抱いたのかは曖昧。けれど、百合子という元生徒を”問題児”だったと認識できたのは教師生活を続けるつもりの彼にとって未来の指針となったのかもしれない
未来を志向するなら尚更に現状における問題児への対処を間違えてはならない。恵利香の起こした不正は露わに出来たけど、彼女の内心は露わにならないまま。本気で教師として向き合うなら更なる一手が必要
自見としては92話の話し合いこそ本命だったのか
自見が百合子の悲劇から受けた教訓は幾つもある。あの話し合いではそれらが反映されたかのような台詞が見受けられたね。恵利香を過剰に期待させる事はできないし、何よりも百合子の二の舞なんて赦されない
自見は百合子に対して対応の方針についての決断が足りていなかったように今となっては思える。そう考えると、事前に問題行動を起こす余地を減らし鉄板により命に関わる問題を起こさせないようにしていたのは、それこそ恵利香が言及したように”希望”や”未来”を見ていたからと言えるのかな
対して恵利香はずっと”過去”を見ていたと言えるね
彼女にとって自分を置いて死んでしまった母は絶望であり希望。相反する認識は彼女に母に活かされた自分への混乱も生じさせていたのかもしれない
だから自分と同種かもしれない自見に固執した。けど自見は既に未来を見始めているし、彼女が求めた特別な”何か”にもなってくれない
それでも教師として向き合うと彼が語り掛け、誰か一人を特別視は出来なくても、一人ひとりときちんと話し合うと告げてくれたから。ようやく恵利香も話し合いと「ごめんなさい」が出来たのかな…
結局、百合子の件も恵利香の件も彼女らが抱える背景が学校だけで済まない以上、教師に全てを解決するなんて出来やしないし、向き合う事で教師も傷を得てしまうかもしれない
それでも彼が解決そのものを目指すのではなく、折り合いを付ける事を許せたのなら、それは確かに区切りと言えるのかもしれないね
そして、区切りをつけたとしても教師生活は続くし、生徒は進級する。教師と生徒は向き合い続ける事になる。そのような状況で自見が「他に道がない」との理由では無く、自らの意思として教師として生き続ける道を選んだラストは感無量の雰囲気がありましたよ…
モンスターに対峙する者はまた別のモンスターという一種のバトルマンガのような始まりから、絶望的な悲劇を抱えた者達の物語として展開し、最終的に教師とは何かを問うような話へと辿り着くのは色々と予想外でありながら、面白い作品でしたよ
本作が始まった頃も、そして中盤頃も。まさか本作が終演を迎えたとしてもその後の日常を少し覗き見てみたいなんて思うようになるとは思わなかったなぁ
それくらいに”希望”と”未来”に満ちたエンディングでしたよ
最後に。カラーページやら扉絵やら見て改めて思ったけど、本当に自見って笑顔が似合わないな…
それだけにこのような自見を大笑させた桃も凄いなってなってしまうけど