あらすじ
「権力とは財布を握っていることである」
アダム・スミス、カール・マルクス、マックス・ウェーバー……。
彼らが口を揃えて主張していた「帳簿」の力とは、一体何なのか。
これまでの歴史家たちが見逃してきた「帳簿の世界史」を、
会計と歴史のプロフェッショナルが初めて紐解く。
・なぜスペイン帝国は栄え、没落したのか。
・なぜフランス革命は起きたのか。
・なぜアメリカ独立は成功したのか。
・なぜ日本は急速に列強へ追いつくことができたのか。
その歴史の裏には全て、帳簿を駆使する会計士たちがいた!
【目次】
■序 章 ルイ一六世はなぜ断頭台へ送られたのか
■第1章 帳簿はいかにして生まれたのか
■第2章 イタリア商人の「富と罰」
■第3章 新プラトン主義に敗れたメディチ家
■第4章 「太陽の沈まぬ国」が沈むとき
■第5章 オランダ黄金時代を作った複式簿記
■第6章 ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問
■第7章 英国首相ウォルポールの裏金工作
■第8章 名門ウェッジウッドを生んだ帳簿分析
■第9章 フランス絶対王政を丸裸にした財務長官
■第10章 会計の力を駆使したアメリカ建国の父たち
■第11章 鉄道が生んだ公認会計士
■第12章 『クリスマス・キャロル』に描かれた会計の二面性
■第13章 大恐慌とリーマン・ショックはなぜ防げなかったのか
■終 章 経済破綻は世界の金融システムに組み込まれている
■日本版特別付録 帳簿の日本史(編集部)
■解説 山田真哉
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Posted by ブクログ
<目次>
序章ルイ16世はなぜ断頭台へ送られたか
第1章帳簿はいかにして生まれたのか
第2章イタリア商人の富と罰
第3章新プラトン主義に敗れたメディチ家
第4章太陽の沈まぬ国が沈むとき
第5章オランダ黄金時代をつくった複式簿記
第6章ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問
第7章英国首相ウオルポールの裏金工作
第8章名門ウエッジウッドを生んだ帳簿分析
第9章フランス絶対王政を丸裸にした財務長官
第10章会計の力を駆使したアメリカ建国の父たち
第11章鉄道が生んだ公認会計士
第12章クリスマス・キャロルに描かれた会計の2面性
第13章大恐慌とリーマン・ショックはなぜ防げなかったのか
終章経済破綻は世界の金融システムに組み込まれている
謝辞
ソースノート
日本語版特別付録帳簿の日本史
解説
2018/4/10第1刷
2019/6/25第8刷
2015/4単行本発刊の文庫版
P15繁栄する社会では、良い会計慣行や商業文化が
寝付いていただけでなく、それを支える健全な倫理観
や文化のワク組みは存在し、会計を無視したり、操作
したる怠ったりしがちな人間の性癖をうまく抑えていた
が。なぜ、それが生かされなかったのか?
Posted by ブクログ
表紙買いして大正解よ!
最近は、物流がらみを続けて読んでいたので、その背後にある「帳簿(会計技術)」の歴史ってのも関連してるしね。
メディチ家の繁栄とあっという間の衰退、コジマの「帳簿(会計技術)」で栄え、栄えた果実としてのギリシャ文化かぶれが、以後の党首の「帳簿(会計技術)」離れを招き、あっという間の衰退につながったとか、もう道徳の教科書に載せるレベルだよね。
ほかにも、フランス革命への道(ネッケルの奮闘と挫折とその予期せぬ影響の果て)とか、今まで読んできたものの裏側に「帳簿(会計技術)」の進化があったんだなあと、改めて。
そして、日本語版解説にざっくりと書いてある「日本における帳簿(会計技術)の歴史」、これで一冊読みたいところである。
ただし、最後の解説、せっかく会計士が解説してるのに、余計なこと(ブロックチェーン技術で通貨と帳簿が一体化してるか創通か賛美)書いてたのは最後の最後にマイナス。コインチェック事件も、結局、盗まれた仮想通貨は換金されて終わってるしね。