あらすじ
心の痛みに効く、とびっきりのカフェご飯!
東京の出版社をやめ、百合が原高原にカフェを開業した奈穂。
かつてペンションブームに沸いたが、今はやや寂びれ気味の高原にやってきたのは、離婚を承諾しないモラハラの夫に耐えかね、自分の生活を変えるためだった。
そんな背水の陣ではじめた奈穂のカフェには、さまざまな人が訪れる──。
離れた娘を思う父、農家の嫁に疲れた女性、昔の恋に思いを残した経済アドバイザー……。
「ひよこ牧場」のバターやソーセージ、「あおぞらベーカリー」の天然酵母のパンや地元の有機野菜など、滋味溢れる食材で作られた美味しいご飯は、そんな人々に、悩みや痛みに立ち向かう力を与えてくれる。
奈穂のご飯が奇跡を起こす6つの物語。
ジューシーなチキンのコンフィとモミジイチゴをのせたベビーリーフサラダ/
高原野菜と鶏肉のチーズクリームシチュー/特製さくさくベーコンサンド/
“男前な口どけ”のイチゴ入り泡雪羹/5種類のお豆のカレー/
蕪と水菜と胡桃のサラダ/百合根のポタージュ/薔薇のシロップに漬けたくずきり…etc.
女性を主人公に多くのベストセラーを輩出してきた著者が、自らレシピを試して「絶対においしいものだけ」がぎっしり詰まった連作集は、読者に栄養をたっぷり届けます。
解説は漫画家の野間美由紀さん。
──人間の心の機微の中にはいつも謎が隠れている。そんな謎を優しい目線で描いたこの小説も、紛れもなく上質なミステリーなのである。(解説より)
料理研究家の高山かづえさんが作る高原カフェレシピも特別収録!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
目次
・風音
・夕立
・豊饒
・夢鬼
・融雪
・花歌
『風音』を読み始めて、説明的なセリフの応酬に辟易する。
あれ?
柴田よしきって、こんな作風だったっけ?
説明的な割には、登場人物たちはいろいろと秘密を抱えているっぽい。
主人公の秘密はおいおいわかるだろうけれど、カフェには不似合いな客として登場した「田中さん」は、やけに料理に詳しくて、「何なら俺が作ろうか?」って、客としてありえない台詞までかましてくるあたり、ドカンと大きな秘密を抱えているんだろう。
ベーコンだけを挟んだサンドイッチの出てくる作品は、『秘密の花園』だってすぐにわかった。
それをもっと大きく広げるのかと思えば、それほどでもなく。
もやもやしながらの読書だったな。
season1だから、人物紹介的な巻なのでしょうか。
カフェの開業、町おこし、人間関係の再構築。
書きたいことはたくさんあるけど、それなりに書けてはいるけど、柴田よしきにしてはなんか薄味。
そして奈緒が出来過ぎ。
もう少し七転八倒してもいいと思う私は鬼ですか?
Posted by ブクログ
いやー、、これ、好き!
主人公は都会から百合が原高原に突然カフェを開いた、30代の女の人。離婚調停中で、心の平安を求めてやってきた。
百合が原高原の魅力的な人々に加えて、美味しそうなバターや卵、ベーコンのお話。
わざわざ不満をいいにくる夫、優しいひよこ牧場の南さん、農業センター村岡さん、、
そしてランチにくるようになった不思議なおじさんの田中さん。
リリーフィールドホテルができて客がとられるなか、なんとなく想像していた田中さんの正体でやっぱり!て嬉しくなった。
ほっこりして、おだやかで、心安らぐ美味しそうなお話。
こういう小説いいね!