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Posted by ブクログ
有名観光地ではない高原で、編集者の仕事を辞めてカフェを開いた菜穂の、二年目の日々。
たった一人で店を切り盛りすることの大変さが、相変わらず読み取れない。
営業時間に調理するだけではなく、接客も、仕込みも、清掃もひとりでやるのだ。
そして、経営の問題。
こだわりのメニューに対して、自己評価の低い菜穂のつける価格は安いように思える。
だけどほぼ常連ばかりのカフェでは、高い価格に設定しようがない。
毎日日替わりメニューで、フードロスはどうなんだろう?
物語よりもそういう些末なことが気になってしょうがないのは、私が悪い。
でも、都会から来た元ギタリストが村の年寄りやマスコミの噂の種になり、それに振り回される菜穂たちの話が今回のメインだとしたら、ちょっと弱いかな。
菜穂と涼介がちゃんと恋愛してラブラブなのは良かったけど。
それよりも本当に料理が美味しそうで。
鶏の赤ワイン煮を作ってみたくなりました。
Posted by ブクログ
前作が高原の爽やかな作品だったので、すぐに注文して読んでみたが、真逆のような内容だった。
新たな住人が来たが、元ロックグループのメンバーで有名人。突然グループを抜けたこともあり、ボーカルの自殺もこの青年のせいにされるという、ワイドショーのような話題。恨みに思うファンやマスコミが押し寄せる。
主人公の菜穂は友人として庇うが、周囲の老人達を中心に二人の関係を邪推されたり、挙句の果てには葡萄では無く大麻を育てていると噂を広げられる。
柴田よしきさんの文体は一人一人の会話が長く「」が2pに亘るものも多い。延々と暗い回顧の一人語りが続くと飛ばしたくなって来る。
最後には何とか帳尻を合わせたように前向きな形で終わったので、息が付けた。
Posted by ブクログ
202103/前作同様、現実はそううまいこといかないよね的な若干ファンタジーではあるんだけど、だからこそ現実世界に疲れた心がほっとする物語というか。