あらすじ
表面的な穏やかさは取り戻したものの、一方ですさんだ空気をまとい続ける<アキバ>の街。教え子たる双子・トウヤとミノリの拘留が発覚し、アキバの情勢に嫌悪感をぬぐいきれなくなったシロエがついに動く! 歴戦を制した猛者11人を結集させ、無法地帯・アキバに「希望」を取り戻す!!
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Posted by ブクログ
最高にわくわくした。1巻では戦闘場面もあったけど、この巻はほぼ政治的交渉術。特にヘンリエッタとシロエの頭脳的戦略がカッコ良すぎ!
円卓会議でシロエがゾーンを購入しましたと言った瞬間、鳥肌が立ったし、シロエについて行きたいと真剣に思った。
主人公が好きになれるかどうかで作品が楽しめるかどうかが決まるけど、主人公が大好きなのでこの作品は最高に楽しめるものとなりそう!
Posted by ブクログ
突然ゲームの世界に投げ出され、ゲームの世界がリアルとなったお話。アニメ放送で言えば第5話「アキバへの帰還」から第10話「その手につかみとれ」。
実に示唆に富んだストーリーに感動しました。閉塞感、牢獄、死んでも神殿で生き返るために死そのものが絶対的な終着点にならない、現実世界に帰る術が分からない、生きる意味がない、等々。この重々しい雰囲気をなんとか活性化させようとする主人公の奮闘には色々と学ぶ事が多いです。
まさに、この無法地帯に対して、法整備と活性化を求めるのは当然ですが、その合意形成は困難を極めます。現状を何とかしたいという気持ちだけではどうすることもできない。ところが、主人公はギルド会館を購入することで一種の恐喝を試み、住民の意思決定機関『円卓会議』の設立にこぎつけます。
この部分が、現代日本社会とリンクしているのではないかと思うのです。所謂フリーター・ニート問題、です。本書の舞台では、『今この時点で閉塞感に満ちている』のですが、フリーター・ニート問題では『将来的には不安や閉塞感に満ちている』と考えれば、この問題を突破するには『思っているだけではダメ』『何らかの制度や体系を構築しなくては、とは思うけれども合意形成は難しい』となり、やっぱり現状打破できないように感じます。が、本書では(まぁフィクションですが)『ギルド会館の購入』によって群衆を恐喝できる立場になり、合意を勝ち取る結果を残しました。
現実的にフリーター・ニート問題に当てはめると、合意形成の場は政治になるのですが、決定的に違う点は、弱者自らが立ち上がって奮闘しているという事です。身分も給料も保障されている人間から情けをもらうのではなく、弱者が行動し、現状を訴え、社会を変えるのは至難の業ですが、やってみる価値は大いにあると思います。
また、経済についても、お金の本来の使い方がシンプルに書いていて、また衝撃を受けました。お金は本来手段なのですが、今のお金はまた別物になっていて(お金が目的になっている、お金そのものに価値がある)、原点に戻るべきだとも感じました。
にゃん太の言葉も至言です。『腐れないものは信用できない』『生きるには痛みが伴う』等々、心身に沁み渡ります。
シロエとトウヤ・ミノリの心理の対比はアニメでは語り尽くせなかった心情(シロエが勝ち取った世界に対して、無力だったトウヤ・ミノリ)がうまく描写されているし、ヘンリエッタの思考も丁寧に書かれていて、初めて小説がアニメを上回るものがあるんだなぁと感心しました。本巻は(恐らく)どの巻にも増して質が高い作品だと思います。
僕の評価は文句無しにSです。
Posted by ブクログ
面白かったです!
ミノリとトウヤの双子を助けるべく、
アキバの街の改革をしたシロエ。
まっ黒くろのシロエがとても面白かったですw
早く続きが読みたい!