【感想・ネタバレ】「権力」を握る人の法則のレビュー

あらすじ

会社で出世するには、何を、どうすればいいのか?コネの作り方から人脈の開拓法、権力者らしい話し方、周囲の評判を上げる方法、不遇の時代のやり過ごし方まで、「権力」を握る人の法則をスタンフォード大学の著名教授が解明!ビジネススクールで教える人気講義を元にしたベストセラー、ビジネスマンの永遠のバイブル。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

権力を手に入れることは可能である。
ではなぜ、多くの人が、その道を閉ざすのか?

理由は世界は公平であるという思い込み、
眉唾のリーダーシップ本、そして負けを正当化する自分。
権力と向き合うことの重要性を説く。

まとめると『権力を 使えば望む 道開く』
といったところでしょうか?

0
2023年06月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本を読むまで、僕は社内での政治ゲームに軽い嫌悪感を抱いていた。
嫌いではあるが無関心ではなかったので、権力を握るということの意味を知りたくて本書を手に取った。

本書は、決して全員が全員権力を握るべく努力することを勧めるものではない。ただ、権力というものに対し少なからず知識を持った上で自分なりのスタンスを決めるべきだと訴えている。そのため権力を握るとどんな良いことがあるか、あるいは逆にどんな悪いことがあるかということが具体例を交えた上で解り易く説明されている。
僕は現在エンジニアをしているが、この本は出世に興味のないエンジニアのような人にも強く勧めたい。これはどちらかと言うと何かを得るためではなく、身を守るために。
かの天才スティーブジョブズが自分で作った会社を追い出されたように、権力闘争では一歩間違えると失職の淵に立たされることもあり得る。それは時として個人が望むか否かには関係なく降りかかって来ることもある。そうした時、どのように対処すれば良いのかがわからないと非常に危険だ。
恐らくこうした話は日本人には遠い話だと思われることだろう。事実僕も別に経験をしたわけではない。ただ、一組織人として生きている以上はそのコミュニティのルールに精通した上で働くのが本当ではないだろうか。かつてフジテレビがライブドアに買収されかけたとき、メディアは堀江の傍若無人ぶりを叩いた。しかし、あの買収劇はあくまでもルールの範囲内だった。良い悪いはともかく、フジ側の脇が甘かったことは間違いないだろう。本業に専念するのは、属するコミュニティのルールに精通した上でという条件付きの話だと思う。
なんだか脅し文句ばかりになってしまったが、当然良い面もある。それは、権力を握ることで自分のしたい事の幅が広がる可能性があるということだ。決定権を握るということはその分

自由度が増すということに近い(同義とまでは言えないが)。そのため、本業に専念するために敢えて権力闘争に参加するというのは一つの選択だと思う。

今回はずいぶん抽象的な感想になってしまった。
言いたい事を簡潔にまとめると
「権力に興味のあるなしにかかわらず、知っておくべきことが満載の一冊である」
以上。


以下ネタバレを含む自分用要点の書き出し

1:
能力もあり人間関係がうまくいっているがうだつのあがらない人間がいる。原因は「権力闘争をしたくない、あるいはできない」ため。

2:
管理職を母集団とした調査で明らかになったのは、出世しているのは人を大切にするグループや目標達成を最優先するグループでなく、地位や権力に興味のあるグループ

3:
リーダーは権力に無関心であるべきではない。世の中は公平ではないからだ。この世の不公平をきちんと認めるべき理由は二つ。一つは、あらゆる人からの学びを妨げること。もう一つ

は、思いがけず足元をすくわれる危険があるということ。

4:
リーダーシップ本からの学びには注意せよ。リーダーになってから必要な行動となるまでの行動ではずいぶん違う。既にリーダーになった者が後者を語るとは限らない。

5:
仕事で上に行くためには、仕事さえできれば良いというのは間違い。個人の評価への影響は、仕事の成績よりも上司との関係性が大きい。そのために大切なことは、上司に自分の存在に

気付かせ、自分に有利な基準で評価される働きかけをすること。上司との関係には、成績と同じぐらい気を配ること。

6:ほとんどの人間が褒めるということの威力を過小評価し、充分に使いこなしていない。

7:権力を手にするための7つの資質
①決意
②エネルギー
一休みしてからやろう、なんて言ってる人は結局何もできない。上司はエネルギッシュにはたらく部下を昇進させる。
③集中
業種や職種を一つに絞るのは一つの手
④自己省察
たくさん本を読み、自分を振り返る習慣をつける。学んだことをすぐメモすること。
⑤自信
権力や影響力を持っている人は自信たっぷりにふるまう。自信の無さを見せるのはいけない。
⑥共感力
相手への影響力を高めるために大事なのは、相手の視点でものを見ること。
⑦闘争心
ほとんどの人は争いを避けようとし、相手の無理な要求も面倒を避けたい一心で簡単に受け入れてしまう。すなわち、手ごわい相手にも同等と渡り合えるなら、大半の人より優位に立つ

ことができる。

8:
出世街道に乗るための部署・業種選び
部署間でのパワーバランスをよく観察する。会社の有力部門は力がある分熾烈な争いがある。新設部門は競争がない代わりに部署自体の力がないというデメリットがある。どちらを選ぶ

かは人次第だが、後者であれば今後伸びるかどうかを見極めることが大事

9:
出る杭になること。
自分が権力を持っていない側であれば、ルールを疑う必要がある。ルール通りのゲームでは、権力側が強いためだ。そういう出る杭になるために助けが必要であれば、相手をたてつつと

りあえず頼んでみることだ。
また、地位と権力を持つ上では愛されるより恐れられることが大事である。批判的な書評家はそうでない書評家と比べ頭が良くみられる傾向がある。

10:
ほぼ全ての組織では、予算と人事に口を出せる人が権力を持つ。金のある所に金が集まり権力のある所に権力が集まる。ではリソースを持たない人間はどうすれば良いか?それは、「時

間」と「関心」というリソースを気前良く提供することだ。権力者のためにちょっとしたお手伝いをするとか、話を聞いてあげるなどだ。
こうしたことは誰にでもできることではあるが、どんな場合においても最初に動いた人が独占権を得ることが多い

11:
役に立つネットワーク(人脈)を作る。人脈を築き維持することは誰でも可能。ある調査によると、出世に必要なスキルの一位が先進技術の理解度、二位がネットワーク力だった。
~ネットワークを作るために~
まず目的に会うネットワークをリストアップし、どこに手を出すのかを見極める。ネットワークは弱く広いものが最も役に立つ。特に人は自分のコミュニティから出たがらないので、仲

介役はお得な役目である。つまり多種多様な人と連絡を知りあうことが有効である。さらにネットワーク力のある人は、こまめに連絡をとっている。こうして複数のネットワークの橋渡

し役をするということの他に有効なのは、ネットワークの中心に位置することだ。こうすることでネットワークの動きが全てわかる。いずれにせよ役に立つ自分のステータスを高める方

法を挙げると、「高い理想を掲げ、社会的地位の高い人々が関心を持つような運動やプロジェクトを組織すること」である。
ただしネットワークを作るという作業、大変な労力がかかる。つまり戦略的に作る必要があるということだ。なお一度権力を持つと維持するのは割と楽なので、ネットワーク作りにかか

る時間は大幅に削減される。

12:
「権力」を印象付けるふるまいと話し方
臆することなく自信ありげにふるまうことが大事。権威を示すためには一部は自己研鑽だが、残りはハッタリ。だがハッタリを続けることで本当の自信に変わる。また、聴衆、他人から

どう見られているかを意識すること。姿勢を正して胸を反り気味にしたり、長く曲線的な動きでなく短く直線的な動きをする。会議などでは話を聞いている姿勢を強調するためにノート

パソコンや携帯はしまうべき。そして怒りっぽいと自己評価した人間の方が昇進しやすいことからもわかるように、権力の座にふさわしいとみなされるのは失望より怒りを表す人間であ

る。ただし当然良い人とは見られないので、どう生きたいかを考えよ。自分を笑い物にしたり謙遜したりするのは、偉大になってからで良い。
多くの人が充分に力強い印象を与えられないのは、不安や動揺を抱えたまま話はじめるから。そうならないためにはまず準備をすること。そして「見ている方がかなり長いと感じるほど

の間」をとって考えをまとめ、話す。感情をゆさぶったり連帯感や親愛の情をつ尾目る言葉は賛同を得られやすい(「私たち」など)。

議論テク
1:相手の話をさえぎったり、前提に疑問を呈することも使える。
2:敵対的構図を際立たせる
3:論点を箇条書きする
4:対比を使う
5:下書きやメモを使わない
6:ユーモアを交える
7:間を取る

13:
周りからの評判をよくしておく。
好印象を与えることのできる社員は、そうでない有能な社員おりも評価が高い。特に経営幹部クラスになると評判は一段と重要になる。
では評判をよくするためにはどうすれば良いか?
まず第一印象でほぼ全てが決まることを意識する。そのためキャリアをスタートさせた時点から評判作りを始めると良い。さらに評判は相手と自分の共通性というコントロール不能の要素も混じって形成されるため、多様な環境で評判を獲得しておくことが望ましい。
こうして背伸びをしているうちに好ましい印象が有利に働き、実力以上のイメージが実力になっていく。
重要なのは、どんな評判を起こしたいかを慎重に考え、計画をたてて取り組むこと。
ここで一つ気をつけるべきは、自分で自分を売り込むのではなく他人に褒めてもらうことだ。

14:
不遇の時期の乗り越え方
争いになった時、「この勝利は周囲の目にはどう映っているのか。自分は勝ってどうするつもりだったのか」と問え。敵を武装解除するために、個人的感情を度外視して重要な相手とつねに良好な関係を維持すること。データに集中し公平な判断を下すこと。これらを実践するためには、強固な自己規律と感情の抑制が必要。
相手より先に動く。そして負けた時、失意の中にある時は、できるだけ多くの人に、何が起きたのかを伝え、自分の立場を説明して回る。こうすることで意外と味方が多く、また味方してくれよう。
勝敗がついていないとき、勝者のように振る舞うと良い。大衆は勝者につきたがる上、状況は見方次第で変わるものだからだ。

15:
将来設計を考える時、本当に高い地位や権力が欲しいのか、その実態をわかっているのかをよく考える必要がある。高い地位は、手に入れるのにも維持するのにもそれなりのコストがかかるためだ。監視される苦しさ、時間の自由の消失、権力獲得・維持のための多大なエネルギー、人への猜疑心、権力の中毒性・・こういった障害を乗り越える自信が果たして本当にあるのか。トップになればその周辺は「自分こそがトップにふさわしい」と考えていることを肝に銘じ、誰が下剋上をしようとしているのかを見極め先手を打つ必要がある。

16:
権力者が失墜する原因
一言で言うと自分を冷酷に客観視できないから。例えば人を簡単に信頼して失墜というケースがある。どうすれば信頼できるかどうかを見極められるのか?それは言葉ではなく行動を見ること。疲れを感じたらそれは引き際の可能性がある。パーティが終わる前においとまするのがエレガントと心得て、せめて引き際は美しく

17:
人の営みがあるところには嫌でもヒエラルキーが発生する。そのため、権力闘争には必然的に巻き込まれることになる。巻き込まれても会社は一個人に対しそれほど関心がないので、自分の身は自分で守るしかない。

18:
まとめ
権力を握るのは難しくない。とくに、自分を目立たせ戦略的に位置づけること。大事なのは自分に適した環境を見極め、そこにいること。注意すべき点はふるまいである。常に自信を持ち状況をコントロールできると考えること。ルーズベルトいわく「あなたが自分から言わないかぎり、誰もあなたを劣った人間だとは思わない」
人間は勝ち馬に乗りたがるものである。自分から階段を上ろうとしない限り、誰も後押しはしない。
そして権力者に対して戦略的な行動をとること。間違っても上司に不用意に本音を漏らしたりしてはいけない。
最後に、ヒエラルキーの底辺にいる人は、頂点にいる人と比べ、志望率が四倍も高い。権力を手に入れることは、長寿を手に入れることにもつながるのだ。

0
2012年06月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

権力を握る必要性を主張し、どうやって権力を握るか
何人もの経験を事例に出してそれを説明している

私は多少強引なところもあるような気がした。
読む人それぞれの感想が出てきやすい本だと思います。

0
2012年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いろいろ具体的でぶっちゃけたないようでした。自分的には
下記があらためて身に染みる。。
・自信をもって張ったりかまして堂々とふるまう。
・社内、社外のネットワークを気づいていくということ

高い地位にいる人のほうがストレスなく長生きするってことなので「権力」を身に着けることは是が非でも必要なのですね

0
2015年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

刺激的なタイトルではあるが、その中身は組織でリーダーシップを発揮する
ポジションに着くための考察と、着いた後に、いかにリーダーシップを発揮するかについて、
スキルとして汎用化できる要素を抽出したもの。

個人的に印象深かったには、「無から有を生み出す」の章で、
たとえ、自分がリソースをコントロールできるポジションにいなくても、
自分のリソース(時間と関心)を活用することで、人脈作りに必要な
交換材料を生み出せる下りは、普段から意識することで自分の行動を変えられそうな内容。


<目次と概要>

Ⅰはじめに

・権力はリーダーシップの一部であり、何かを成し遂げるためには欠かせない。

・セルフ・ハンディキャッピングを避けること。
 故意に失敗要因を作り出し、失敗は自分のせいではないと釈明できる状況を
 整えると、現実にパフォーマンスが低下する。

・実績と昇進は関係ない。
 地位のある人は、経営のことでも自分のことでも忙しいので、
 まずは、自分の存在に気づいてもらうことが重要。
 そのためには、上司が気にすることを気にするのが第一歩。

・客観的自己評価なくして、組織で上へ行くために必要な資質を理解し、
 自分の足りないものを身に着けることはできない。


Ⅱ権力を握るための7つの資質
「困難に挑戦しようとする意志」系

①決意:目標達成に向け、枝葉やまつわる妨害に耐える
②エネルギー
③集中:分野を絞ってキャリア形成する、目標達成に欠かせない業務に集中する

「その意志を目標達成に結びつけるスキル」系

④自己省察:振返りをマメにする(重要な会議の結果や心に残る話、感じたこと等)
⑤自信
⑥共感力:交渉では、相手の立場を理解し、勝ち負けではなく、実利を取りに行く
⑦闘争心

Ⅲどうやって出世街道に乗るか
・部門の勢力を診断する(社内のキーパーソン、意思決定プロセス)、
・有力部門で鎬を削るか、新しい道を切り拓くかのトレードオフを選択

Ⅳ出る杭になれ

Ⅴ無から有を生み出す

Ⅵ役に立つ強力な人脈を作れ
・人脈作りは戦略的に。リスト(知り合いになりたい/なっておくべき人、
 組織)をつくり、効率的にアプローチする(ランチを食べる、飲み会に開く等)。
・人脈は「広く浅く」。軽くでもいいから、相談できる人を広げておく
・ネットワークの中心、情報のハブとなると価値が上がる

Ⅶ「権力」を印象づけるふるまいと話し方
・聴衆を意識する
・外見や動作を気にかける
・相手の話を遮る
・議論の前提に疑義を提出する
・説得力のある喋り方をする
 ~敵対的構図を際立たせる、間を取る、論点を箇条書きにする、対比、ユーモア!

Ⅷ周りからの評判をよくしておく-イメージは現実になる

Ⅸ不遇の時期を乗り越える
・自ら無用の問題を起こさない
・個人的感情は抜きにする
・粘りつづける
・多面作戦を展開する
・挫折から立ち直る
 ~自分の本領にこだわり続ける

Ⅹ「権力」の代償

ⅩⅠ権力者が転落する原因

ⅩⅡ権力闘争はそしきとあなたにとって悪いことか

ⅩⅢ「権力」を握るのは簡単だ

0
2013年02月16日

「ビジネス・経済」ランキング