あらすじ
様々な手法を使っても、なかなか社員のモチベーションが上がらない。会社はどんよりとした雰囲気で息苦しい。業績も低迷している。いま、多くの会社が直面している厳しい現実…何故なのでしょうか?上司であるあなた、経営者であるあなたの、考え方がそもそも間違っているのではないでしょうか?あなたは、社員の行動を本気で「観察」したことがありますか?「行動の科学」として注目されている心理学、行動分析学。著者は社長時代にこの手法で業績を拡大させました。あなたも今すぐ、この驚くべき効果を体験してください。
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Posted by ブクログ
行動分析学の本で一番分かりやすいかも。
かなりシンプルに紹介してある。
本当にこの通り上手くいくわけないじゃん、と思ったりする部分はあるが、例えばFBはすぐにしたほうがよいとか、最近流行のピアボーナスがなぜいいのかなどは行動分析学の考え方を使えばめちゃくちゃ納得した
Posted by ブクログ
なによりも行動分析という
性格・人格に原因を帰さない
論理的で【科学的】な手法で人の行動を変えることが面白い。
「あの人は●●な人だから・・・」と言ってしまえば終わってしまう
部分をシンプルに構造的に分解していく。
「【なぜ】あの人は●●になっているのか?」
→●●に見える【行動】は何?に着目をし、改善をする
①人の行動は
行動直後に起こる下記の3つの変化で変わること
・強化:行動直後に気持ち良くなる。苦痛から逃れられる
・消去:行動直後に何も変わらない→意味が無い→行動が減る
・弱化:行動直後に嫌なこと(怒られる等)が起こる→行動しなくなる
②60秒ルール
・3つの変化は行動から60秒以上経過すると途端に効果が薄れる
③行動分析マネジメントの基本
1:問題を行動的に解釈する(必ず状態→行動に置き換え)
2:現在の行動の原因となっている【強化】・【消去】・【弱化】を明確化
3:行動を変化させるための〇の【強化】、×の【消去】/【弱化】を設計
④③を設計、実行するために【ABC】理論を使う
A:先行条件(Antecedent)
B:行動(Behavior)
C:結果(Consequence)
例:Aさんは私にプロジェクトの進捗を報告せず、進捗が遅れぎみである
①A:私との面談で B:プロジェクト報告をすると C:指摘のみ
②A:私の上長との面談で B:プロジェクト報告すると C:褒めてくれる
→私自身がプロジェクト報告を聞くときに褒めやねぎらいの【強化】を
入れ、自身の行動を改め続けることでAさんが報告をしてくれるように
なる。
目からうろこな点は
・問題を行動的に解釈する(必ず状態→行動に置き換え)
あの人は●●な人論にさせない!
・結局の所、マネジャ自身の傾聴スキル問題やマネジャの組織作りに
よる点でやる気の引き出せる状況が変わる。要は自己変革が大切。
Posted by ブクログ
人の行動を決定づけるのは、
①強化
②消去(不変化)
③弱化
しかない。
①強化の例:褒め言葉。
子どもが勉強する→直後に褒める→もっと勉強する。
しかしこれでは褒める人がいないと勉強しなくなる。いわば外在。内在的理由で強化するほうがよい。たとえば、好奇心が満たされるとか。
なお、褒め言葉とかしかる言葉は、直後に与えるのが効果的。
最初は連続強化(するたびに褒めたりする)次第に部分強化(頻度を減らしていく)。
行動のきっかけとなる刺激には
①言語
②モデル
③身体的誘導(体に触って指導すること)
一連の流れを細かく分解し、それぞれを順次クリアさせていくやり方と、ゴールから体験させる形でクリアさせていくやり方がある。
★新人のころに運よくゴールできた(たとえば営業で決まったとか)経験があると、その後もゴールしやすい。
覇気がない、といった状態ではなく、それを具体的行動として解釈する
次に、現在の行動原因となっている強化や消去、弱化を明らかにする。
次に、行動を変えるための新しい強化、消去、弱化を実行する。
論理的理解だけではだめ。共感しながら。話の表面的内容ではなく、そういうことを言いたくなる気持ちを理解してあげる。
成果だけに注目しない。成果だけに注目すると成果がないと意味内容に思えてくる。しかしプロセスに変化があるはず。
あいさつしている人に、そのことを褒めるのは馬鹿らしいと思うかもしれない。しかし「気合いが入ってるね」といった感じで褒めて雰囲気をよくできる。「あいさつがしっかりできてるね」といったようなずばりの褒め方ではなくて・。
Posted by ブクログ
【連続強化】つきっきりでやり方を教え、やらせてみて、出来たら褒める事をしばらく続ける。
【部分強化】いつまでもそれを続けていると、褒められないと動かない人になりかねない。慣れてきたら、【連続強化】から【部分強化】に変え2回に1回褒めるようにし、3回に1回、4回に1回...と強化の頻度を下げていく。【部分強化】には行動を維持する効果がある。
【シェイピング】相手の行動をステップバイステップで上げていき、最終目標とする行動へと近づけていく。前段階の行動が出来なくなってしまった時は、一旦前の段階に戻って強化をし直す事。
山本五十六…やってみせ、言って聞かせて、させてみて褒めてやらねば、人は動かじ。
【ABC分析】
先行条件A…前列がない時に
行動B…試しにやってみると
結果C…たしなめられる
賞賛される
【行動変革の型】
きっかけ→行動→強化
呼びかける、褒める、模範を見せる→望んでいる行為をする→褒める、共感する、対応を確約する
Posted by ブクログ
内容は,前著『行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論』
――舞田 竜宣 (著), 杉山 尚子(著)――とほぼ同じです。
前著は,架空のストーリーを軸にしている分,冗長さを感じたが,
本書は,それもなく平易かつ簡潔に行動分析学および,
その実践具体例について書かれている。
個人的には,本書の方をお勧めする。 どちらを読んでも構わないけど,
本書の方が読みやすいし,何よりハードカバーでないのがいい。
Posted by ブクログ
タイトルに「社員の」とあるが自分も社員なので、自分自身も含めた組織全体について考えたくて読んだ。「やる気なんて気の持ちよう」と言われがちだが、この本では人間の「やる気」がどのように構成されているか理論的に説明されており、それを向上させる手段も具体的に提示されていた。ヒントは頂けたと思う。
Posted by ブクログ
成功体験のない人に「逆境をばねにする」なんて言葉はひびかない。
正しいことならば相手の意見を否定してよいわけではない。
しんどいときや嬉しくないときに笑顔は無理というのは自然体で良いことなのか。
その他、目標とその達成の方法など、為になることがたくさん書いてあったので時間をおいて再読したい。
職場はみんなが働きやすい空間でありたい。
Posted by ブクログ
行動分析学を学ぶと『人は変われる』という哲学的な信念を持つことができる。本書では人の行動を変える方法として、「強化」「消去」「弱化」の3つが紹介されている。
強化とは、ある行動をした直後に良いことがあるともっとその行動をするというもの。例えば、上司に相談したら問題が解決したとか、勉強をしたら親に褒められたということが挙げられる。この強化は、いい習慣だけでなく、喫煙やだらだら癖といったものにも適用されてしまうので注意が必要。
消去とは、ある行動をした直後に何も変わらないとその行動をしなくなるというもの。消去では、行動は徐々に減り、一時的にバースト(行動が一時的に増える)が起こることがある。例えば、子供が物を買ってもらえず、ぐずっていると次第にそのぐずりがエスカレートして泣きわめくが、それでも買ってもらえないとわかると泣き止むといったもの。
弱化とは、ある行動をした直後に嫌なことがあるとその行動をしなくなるというもの。弱化には、行動が急激に減るという特性がある。
そして、この3つの行動には60秒ルールというものが存在する。人の行動が強化されるか、消去されるか、弱化されるかは、その行動をした60秒後だという。そのため、褒める時や叱る時はタイミングをみてすぐにおこなった方が良い。その他、シェイピング(目標に向かって段階的に強化や弱化をする方法)、チェイニング(一連の行動を順番に強化していく方法)などが紹介されている。
2章では具体的な事例を基に紹介されているのでタメになった。