あらすじ
様々な手法を使っても、なかなか社員のモチベーションが上がらない。会社はどんよりとした雰囲気で息苦しい。業績も低迷している。いま、多くの会社が直面している厳しい現実…何故なのでしょうか?上司であるあなた、経営者であるあなたの、考え方がそもそも間違っているのではないでしょうか?あなたは、社員の行動を本気で「観察」したことがありますか?「行動の科学」として注目されている心理学、行動分析学。著者は社長時代にこの手法で業績を拡大させました。あなたも今すぐ、この驚くべき効果を体験してください。
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Posted by ブクログ
なによりも行動分析という
性格・人格に原因を帰さない
論理的で【科学的】な手法で人の行動を変えることが面白い。
「あの人は●●な人だから・・・」と言ってしまえば終わってしまう
部分をシンプルに構造的に分解していく。
「【なぜ】あの人は●●になっているのか?」
→●●に見える【行動】は何?に着目をし、改善をする
①人の行動は
行動直後に起こる下記の3つの変化で変わること
・強化:行動直後に気持ち良くなる。苦痛から逃れられる
・消去:行動直後に何も変わらない→意味が無い→行動が減る
・弱化:行動直後に嫌なこと(怒られる等)が起こる→行動しなくなる
②60秒ルール
・3つの変化は行動から60秒以上経過すると途端に効果が薄れる
③行動分析マネジメントの基本
1:問題を行動的に解釈する(必ず状態→行動に置き換え)
2:現在の行動の原因となっている【強化】・【消去】・【弱化】を明確化
3:行動を変化させるための〇の【強化】、×の【消去】/【弱化】を設計
④③を設計、実行するために【ABC】理論を使う
A:先行条件(Antecedent)
B:行動(Behavior)
C:結果(Consequence)
例:Aさんは私にプロジェクトの進捗を報告せず、進捗が遅れぎみである
①A:私との面談で B:プロジェクト報告をすると C:指摘のみ
②A:私の上長との面談で B:プロジェクト報告すると C:褒めてくれる
→私自身がプロジェクト報告を聞くときに褒めやねぎらいの【強化】を
入れ、自身の行動を改め続けることでAさんが報告をしてくれるように
なる。
目からうろこな点は
・問題を行動的に解釈する(必ず状態→行動に置き換え)
あの人は●●な人論にさせない!
・結局の所、マネジャ自身の傾聴スキル問題やマネジャの組織作りに
よる点でやる気の引き出せる状況が変わる。要は自己変革が大切。
Posted by ブクログ
行動分析学を学ぶと『人は変われる』という哲学的な信念を持つことができる。本書では人の行動を変える方法として、「強化」「消去」「弱化」の3つが紹介されている。
強化とは、ある行動をした直後に良いことがあるともっとその行動をするというもの。例えば、上司に相談したら問題が解決したとか、勉強をしたら親に褒められたということが挙げられる。この強化は、いい習慣だけでなく、喫煙やだらだら癖といったものにも適用されてしまうので注意が必要。
消去とは、ある行動をした直後に何も変わらないとその行動をしなくなるというもの。消去では、行動は徐々に減り、一時的にバースト(行動が一時的に増える)が起こることがある。例えば、子供が物を買ってもらえず、ぐずっていると次第にそのぐずりがエスカレートして泣きわめくが、それでも買ってもらえないとわかると泣き止むといったもの。
弱化とは、ある行動をした直後に嫌なことがあるとその行動をしなくなるというもの。弱化には、行動が急激に減るという特性がある。
そして、この3つの行動には60秒ルールというものが存在する。人の行動が強化されるか、消去されるか、弱化されるかは、その行動をした60秒後だという。そのため、褒める時や叱る時はタイミングをみてすぐにおこなった方が良い。その他、シェイピング(目標に向かって段階的に強化や弱化をする方法)、チェイニング(一連の行動を順番に強化していく方法)などが紹介されている。
2章では具体的な事例を基に紹介されているのでタメになった。