【感想・ネタバレ】あおに鳴くのレビュー

あらすじ

ある日、男が落ちてきた。

大人びた男子高校生・司朗はその男を助け家に置くことにしたが、どうやら記憶喪失になっているらしい。
そしてこの時代の人間じゃない…?
その男に“菊”と名づけ、謎のまま始まる二人暮らし。
日々の暮らしの中で少しずつお互いを知っていく司朗と菊だったが激しい悪夢に悩まされる菊を見て司朗は…。

《収録内容》
◆『あおに鳴く』1~5話

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どうかこの二人に何度でも奇跡をーーー

そう願わざるを得ないほど、美しくて切なく“寂しさ”とは“生きること”とは何かをテーマにした、二人の物語。

事情があり、高校生で一人暮らしをしている主人公の司朗は、突然違う時代からタイムスリップしてきた記憶喪失の男を拾って「菊」と名付け、一緒に住み始める。
その生活の中で、お互いが気が付かずに持っている「寂しさ」を埋めていく過程が描かれるのですが、
この作品が素晴らしい点に、同性を好きになることをゆったりと自然に描いていること。あまりに自然なので、感情移入が半端なく、何度も泣かされます。

二人が好きと認めあった後も、タイムスリップしてきた菊がいつか突然帰ってしまうのではないか、記憶が戻った時自分をそれでも好きでいてくれるのか、
幸せながらも切ない雰囲気がたまりません…。そして、菊の本当の名前と過去が判明したときの衝撃は、他のBLでは味わえないと思います。

「愛する人を寂しさから護るために、自分には何ができるのか」

二人の関係の行きつく先は、ぜひご自分の目で確かめてみてください。

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匿名

ネタバレ 購入済み

泣ける

最後まで読んでのレビュー。これは、しんどいです。読者に委ねる形で終わっていますね。最初の特攻隊シーン。敵軍の飛行機に突っ込む寸前の鴻。ここから物語は始まるけど、司朗との生活する中で、鴻がニコーって、心から笑顔になるシーンに毎回号泣。責任感も強く義理堅い、鴻。未来を変えるために戻るんだけど、恐らく最初のシーンだと生きてはいないんじゃないかと。鴻を待っていた菊次郎さんに、自分の遺骨を確認させたんじゃないかと。写真が変わっていたので、命をかけて司朗を守ったね。最後の最後、司朗の願いはこれからだからね。

#泣ける #感動する #深い

1
2024年11月06日

ネタバレ 購入済み

切ない余韻

タイムスリップ物につきものの「他の時代から来た人が、帰るのか帰らないのか」がポイントですが、恋愛感情が絡んでくるとどうしても切ない話になりますね。この物語もゆっくりと真相が明らかになりますが、同じ速度で愛も育まれるので余計に切ないです。特攻服着てやってくるだけでも心がザワザワするのに、真相が明らかになるにつれて「帰らないで…!」と強く思いました。タイムスリッパーの菊さんが魅力的すぎる人物で、幸せになって欲しいと祈ってやみません。
セリフやシーンで全部を書かず、背景や後ろ姿や手だけで想像をかき立てるこの作者さんの描き方がとても好きです。
たっぷり余韻に浸りたくて何度も読み返してしまいます。
本当に、切なく美しい話です。
ハピエンかどうかは、どうぞ読んでお確かめください

#泣ける #切ない #エモい

0
2024年03月15日

ネタバレ 購入済み

切な過ぎるハッピーエンドかな

とても素敵な作品でした。大好きです。続きを描いてもらえるなら心から欲するけれど、一方ここで終わるからこその作品だとも思う。

このお話、自分はハッピーエンドと考えている。菊次郎も愛されていたが、鴻が最終的に選んだのは司朗だし「司朗といたいから俺は戻る」と鴻は旅立ったのだ。少なくとも双方納得済で離れ、時空を超えて想い合う認識が互いにあるという意味で切なすぎるハッピーエンドだと感じている。

飛行機が象徴として効果的に描かれているのがすごく素敵だった。青と言えば空と海。青い空で鴻が操る飛行機が海に映る姿を菊次郎は想像していたのだろうか。菊次郎を亡くしたばかりの孤独な司朗が飛行機を飛ばした時、鴻は司朗の元に現れて話がスタートし、最終シーンで鴻が菊次郎のいる時代に戻る時、司朗は再度飛行機を飛ばす。それが水辺に着地した時に鴻は消えており、幼い司朗と菊次郎が笑う写真は両親と笑う司朗のものへと置き換わっている。司朗への思いと共に元の時代に戻った鴻が菊次郎の未練を絶つように動き、それが成功に終わった証があの写真の変化だ。
そして、司朗は「あんた(鴻)の願いは叶えた 次は俺の番だろ」と言いながら3度目の飛行機を飛ばす。鴻に自分の元へ戻って欲しいという司朗の願いと共に飛行機は舞い上がり空の上で作品は終わる。飛行機が着地した時に鴻が戻っているかどうかは読者の想像に委ねられている。

余談だが、菊次郎という名前から鑑みるに嘉山家は長男を亡くしているのかな?次男の菊次郎が継嗣となるが結核を患ってしまい、世話役として雇われた鴻が気に入られて養子縁組で嘉山家に入るということだよね。まぁ菊次郎が結婚後にちゃんと息子を愛せたと仮定すると、司朗の両親も早世したにせよ司朗に愛情を注げたということになる。そうなると司朗と鴻の関係も重澄のキャラも変わってしまうような気がするけれど、細かいことは野暮なのでツッコミ不要ということで。それより、何気ない日常と笑える台詞などが散りばめられている点でもかなり楽しめる素晴らしい作品だと思う。

#泣ける #切ない #エモい

0
2023年01月14日

ネタバレ 購入済み

続編買わないと!

レビューで続編完結読んでみなさん、腑に落ちない~!とコメントされていますが、こちらを買うなら是非続編も!何度も迷って(本屋でチラ見立ち読みもしました)結局二冊(期間限定ねさがりしていたので)購入しました。
切ないし、腑に落ちない気もするし、いろいろ考えさせられましたが、良い作品だと思いました。

1
2020年08月14日

ネタバレ

あおに鳴く

読み始めてすぐ(あ、これ好きなやつ…)と思いました。表情や間がすごくいい。絵も綺麗で話の構成もしっかりしていてわかりやすく読みやすい。今はまだ詳しい事情は明らかになっていないので、続きがどうなるのかとても気になる作品です。タイムスリップ(過去⇨現代)してきたであろう菊さんが一生懸命で可愛い。

1
2018年07月15日

ネタバレ 購入済み

1巻の途中までは良かったんですけど自分の理解力がないせいか、後半からどういう意図の行動・台詞なのか意味を汲み取れないシーンが結構ありました
2巻も『え?何でそうなるの?』というところで続きがありそうな感じで急に終わっていてイマイチ納得できませんでした
別に全部ハッピーエンドじゃなくてもいいし、むしろバッドエンドも好きですがそれならそれで読む方が納得できるように描いてほしいです
途中までは楽しく読んでいたので残念です

2
2019年11月16日

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