あらすじ
カリフォルニアのオレンジ郡保安官事務所麻薬課のおとり捜査官フレッドことボブ・アークターは、上司にも自分の仮の姿は教えず、秘密捜査を進めている。麻薬中毒者アークターとして、最近流通しはじめた物質Dはもちろん、ヘロイン、コカインなどの麻薬にふけりつつ、ヤク中仲間ふたりと同居していたのだ。だが、ある日、上司から麻薬密売人アークターの監視を命じられてしまうが……P・K・ディック後期の傑作、新訳版
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
悲しいけど、前向きな話。映画も大好き。
作者/訳者後書きにあるように、ディック自身の体験をもとに描かれたアンチドラッグ小説。SF要素といえば、着用者の姿がわからなくなる「スクランブル・スーツ」くらいだけど、話の本筋にはそんなに関係がない。
新型で強力な麻薬「物質D」の潜入捜査官である主人公が、薬中仲間と暮らしながら…その暮らしにどっぷり溶け込みながら、要はジャンキーと捜査官の二つの顔を持つ生活をしていく過程で
自分で自分を監視することになり、自分が誰なのか?が曖昧になっていく。Dにハマったことによって、カオスはどんどん深まってしまい、最後は脳が焼けこげて収容所に入れられる。
自分がなんの仕事をしていたのか?自分は誰か?もわからずに、ただ単純作業をこなすだけ。
ディックが、若い友人たちがドラックによってめちゃくちゃになっていく姿に心を痛めていたことが伝わる。
主人公、、ボブ・アークターは何もかも失ってしまうわけだけど、最後に掴む青い花は希望のメタファーなんじゃないかなと思った。どんな状況下に置かれても、まぁそんなもんよと受け入れきらないで、足掻こうとするディック作品の主人公らしさが大好き。
Posted by ブクログ
潜入麻薬捜査の胸糞さも良いが、ヤク中のとりとめのない会話や更生施設の様子が良かった。
ドナがコカコーラのトラック撃つところがサイコーだけどマイクと打ち合わせしてるときは普通にドナがコーラ飲んでて、掴み所ないなと思った。
ディック自身の経験が多いに生かされているので巻末に軽く触れてくれているのがありがたかった。
映画は未視聴。どうなんだろう…。
Posted by ブクログ
自身やその仲間がドラッグ中毒だったことの思いも込めてるだけあって、重い。
あとがきを読むにつけて思うのは、一度内臓がボコボコになったらダメなのかなーという感想。
最初のほうはちょっと読みすすめ辛かったかも。
「死者はわれわれのカメラなんだ」