あらすじ
陰陽道の天才が、本の世界へ誘い込む……。人間の心の闇へ、報復屋三輪辰史が迫る!報復する者、される者。彼らに待っているのは、天国か、地獄か――。報復にかかわる妖しく哀しい人間模様を描いた物語3編を収録。大好評シリーズ第2弾!
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Posted by ブクログ
人は如何様にでも残酷になれるし、社会に向けている顔と本当の顔が本当とは限らないし、自らが狂気に飲まれるかもしれない。
自分にもそんな面がありそう、というよりも存在していることを自覚しているからこそ尚更怖い「ジーキル博士とハイド氏」。
二人の選んだ選択肢は結局、一番悪い選択肢になってしまったのではないか?
それが残念「泣いた赤鬼」。
花房も悪い人ではあるが、比奈の報復も恐ろしい。
辰史ではなく比奈が報復するというのも新鮮。
今回は前回と比べて人間味があるというか、優しいというか…。
蛟堂の店主でありながらも一人の人間であることを実感した。
Posted by ブクログ
1巻に比べると話がすんなりと頭に入ってきた。世界観があらかたわかっていたからかもしれない。
ジギル博士とハイド氏の話は好き。他人を憎んで報復ではなく、自身の悪と向き合い前に進むことを選択して好感が持てた。
辰史の比奈の関係性は良いなと少し羨ましくもやましくもなった。他人から期待され失望されることの迷惑さ。
Posted by ブクログ
1巻から読み始めたかったのだけど、2巻からしかなかったので2巻から読み始めました。
主人公が思ったより子供っぽいというか可愛らしい一面を持ってて微笑ましかった。
まあ、それは恋人の前だからか。
本筋は報復をテーマにしているのですっきりハッピーエンドという訳ではない。
かといって、ずっと心にもやもやが残るのではなく、胸がじくじく痛む感じ。
『泣いた赤鬼』は「もうあの頃の二人には戻れない」の文を見てぼろぼろ泣いてしまった。
もしかしたら報復を果たした春樹も赤鬼の立場になっってしまったのかなとも思いました。