あらすじ
「汝の血を流せ」―それは魔女の“戒め”。
絶滅したはずの魔女。
その生き残りであるヴィーは、自身の血が人間にとって危険なものだと知る。
もう大好きな人のそばにはいられないの…?
一方、ユーリも吸血鬼・シリウスに、人間にはヴィーを守れないのだから、
彼女を手放すように迫られる―!!
「大正ロマンチカ」小田原みづえが描く、
恋と謎が呼応する、本格ラブファンタジー第2巻!!
感情タグBEST3
戒魔師と魔女と吸血鬼の三角関係も絶妙で上手い!
異質なラブコメを楽しみながら、ミステリーとファンタジーも同時に楽しめる作品です。
時計ちゃんの物語はヒューマンドラマとしても奥深くて好きです。
Posted by ブクログ
自分の血をユーリが飲んでしまったことで
眷属にされてしまったかもしれないと知り、
なんとか血の浄化をしたいと考えるヴィー。
ショックで涙が出そうになるのに、
「だめっ 何もする前に 泣くのはずるいんだ
がんばらなきゃ」
と決意するのが可愛いし痛々しい。
ヴィーに草をとってもらいながら
彼女の髪の毛を握っているユーリ。
言葉にできない感情の表現が美しい見開きだ。
叔母が登場するが、「ものすごく嫌われた」レベルで
捉えるヴィーちゃんは確かにポジティブ。
あれでただ一人の肉親だから、責めずにいてくれるのは救われる、とユーリが言うのが中々出さない本音のひとつだと思う。
叔母の意見には賛同していてヴィーの味方にはなれないし
やむを得ない状況になれば排除する。
立場上守らなきゃいけないものがある。
ここで終わらず、「だからおまえはおれが守りたいと思うものの中にちゃんと入ってろ」
と言ってくれるのが良い。
時計ちゃんが可愛すぎる。
悲しみの先に悲しみ以上の楽しみを作れば良い、と言うヴィーの前向きさも良かった。