【感想・ネタバレ】二千七百の夏と冬 : 下のレビュー

あらすじ

紀元前七世紀、東日本――ピナイ(谷の村)に住むウルクは十五歳。野に獣を追い、木の実を集め、天の神に感謝を捧げる日々を送っている。近頃ピナイは、海渡りたちがもたらしたという神の実“コーミー”の噂でもちきりだ。だが同時にそれは「災いを招く」と囁かれていた。そんなある日、ウルクは足を踏み入れた禁忌の南の森でカヒィという名の不思議な少女と出会う。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻は熊との対決が圧巻だった。
そして下巻は打って変わって、ウルクと異世界の話。
ウルクと彼女の結末は分かっていたけれども、応援せずにはいられなかった。
最後の終わり方がすごすぎて、この感想を書かずにいられなかった。
他の著者なら、令和のヒロインで終わっていたと思う。そこをウルクたちで終わらせていたのもよかった。それでも命は続くというか。日本人はそれでも生きているというか。

東日本大震災の後の物語という印象。そしてコロナ以前。震災が遠い昔の出来事に思えてしまった。この物語は、コロナ前に読むべきだった。

もともと大好きな著者だったけれど、ますます好きになった。政治思想も共感できたし。

これ、映画化してもいいんじゃないかな。Netflixでドラマ化するとか。映像で見てみたい。もちろん描写が素晴らしいから映像は頭の中で再現されているんだけど。

素晴らしかった!

0
2021年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻でピナイを追われ一人旅立つ事となるウルク

陽の色の獣との死闘
弥生人の国、コーミー、剣、毛人、そして恋・・・

ピナイを出る事で様々な経験を積むウルク!
目的のコーミーを食したものの、弥生人の国の豊かさと忙しさに矛盾を感じる・・・

やがてウルクは人間同士の争いに触れる事となる。


便利になると忙しくなり、豊かになると貪欲になる。
この二つの物は行き着くところを知らない。
2700年前から続いているのであれば、それは理であり鳥の巣に卵どうにもならない。

0
2017年08月17日

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