あらすじ
謎の病で全滅した岩塩鉱を訪れた若き天才医術師ホッサル。遺体の状況から、二百五十年前に自らの故国を滅ぼした伝説の疫病“黒狼熱(ミッツァル)”であることに気づく。征服民には致命的なのに、先住民であるアカファの民は罹らぬ、この謎の病は、神が侵略者に下した天罰だという噂が流れ始める。古き疫病は、何故甦ったのか――。治療法が見つからぬ中、ホッサルは黒狼熱に罹りながらも生き残った囚人がいると知り……!? 解説:夏川草介
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Posted by ブクログ
二巻目、今回は以前の評価を一つ抑えたのは、おそらくはここの部分は「承」にあたるからなのかも知れない。
今回は、医術師であるホッサルがメインとも受け取れよう。病の原因を辿ることになるのだが、まさに現代の医者とも捉えられ、しかも名医に間違いないのであろうが、人の身体も病も全てを理解出来るなどとは思い上がっていないところに本当に著者の思いが込められていそうである。
また原因を突き止めていくにあたり、考えもしなかった人為ということが垣間見られた。
よくよく昨今のコロナは、武漢からということで意図的に開発された感があり、そういうところにも結びつけられてしまうところに、この物語の奥深さや面白みがあり、また惹きつけられ、考えさせられるのであろう。
そしてホッサルの「本当に、その〈キンマの犬使い〉とやらが、病を武器にしようと思っているのだとすれば、傲慢もいいところだ。犬は支配できても、病を支配できる者などいるはずがない・・・」の言葉には、まさに人としての思い上がりを思い返されると同時に、それでも病に対してもがき足掻く人類としての宿命すら感じざるを得ない。
また病に犯され生き延びたヴァンは、以前とは違う自分を意識する。確かに病を自身の中に入れることとはどういうことなのであろうか。今では当然のようにワクチンやら小さき時から接種するのであるが、それ以前と後では、忘れられているが違って当たり前で、それをいかに表現するのか、どう理解させるのか著者の筆致が冴え走るところがあろう。
また成長していくユナなど気になるところをまだまだ残しつつ3巻目へと続く。