【感想・ネタバレ】憧れの作家は人間じゃありませんでしたEXのレビュー

あらすじ

警視庁の刑事・林原夏樹は、突如「異質事件捜査係」に異動になる。
そこは人外の存在が関わる事件を捜査する係。
そこで、覆面作家で吸血鬼の御崎禅とバディを組むことに。
夏樹と、忘れられない人外の「おばあちゃん」との思い出。
御崎禅を大好きな「狐」高良と押しかけ女房。
そしてついに恋人同士となった御崎禅と編集者の瀬名あさひが、
船上デートで遭遇する出来事。
人々と人外が紡ぐ愛おしい物語が結集した、珠玉の外伝集登場!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

4巻が出た時も嬉しすぎて召されそうだったのに、EXもだなんてドラマ化様様である(ドラマ化おめでとうございます!)
しかも、基本的に4巻後想定なのもいい。
がっつり過去話だったのは、広野さんの話くらいかなあ。
各キャラの過去を振り返りつつ、恋人となった先生とあさひちゃんを第三者から見られるのは、二人の本人視点では得られない栄養を摂取できて大変よかったです。
夏樹さんから見ても、高良さんから見ても、あの2人はもどかしいようで。
本人視点でも何だったらもだもだしてますので。
それでいて先生もよく赤面するし、あさひちゃんの言動に一喜一憂して初々しいから、こう読んでいてこそばゆくなりましたが。
何だろう、中学生の恋愛を見ている気分。

初手の夏樹さんの話でうっかり泣いてしまった外伝集。
ああいう再会ものに心底弱い。
おばあちゃんが本当にいい人で(いや、人外なんだが、「人」と呼ばせてほしい)この方がいたからこそ、夏樹さんの今の性格が形成されたのかもしれないと思うと、また泣けてくるという。
いやあ、いい話を読ませていただきました。
癒されました。
それにこの話、山路さんの意外な反応が見られるのもよき。
主役二人のカップル成立を聞いた時の彼の顔、彼も一応人間だったんだなと。
『高槻先生』の彼はもうただただ怖いので。
最初からそうだったか、そうだったね。

先生に対して押しかけ女房な感じの高良さんのところにリアル狐の嫁入りかつ押しかけ女房が来た話も笑えたし、最後の先生とのトークもしんみりできたり、広野さんから語られる夏樹さんの前任者の話も興味深かった。
そして、最後に控えしは主役二人の恋人になってからのお話。
の筈が、全然恋人らしくなかったけれども。
恋人とは(哲学)

でも分かるよあさひちゃん。
推しと結ばれたら、そりゃそういう反応にもなる。
そのオタク心の解像度が非常に高い話だったと思う。
それでいて、しれっと制限時間ありの騒動に巻き込まれるという。
お陰で随分ハラハラもしました。
その分、最後の最後で二人のニヤニヤシーンがご褒美にありますので。
最初から最後まで本当に満足度の高い外伝集でした。
お二人さん、「お幸せにね」
そして、異捜のみなさま、これからもお世話になります(戦々恐々としつつ)

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2026年04月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

澤村先生の処女作が完結してしまった。
数年間追いかけ続けた作品が終わってしまったことへの虚無感がまだ抜けないが、この思いを残しておきたいので、感想を書くことにする。

第三章について。
御崎はきっと自身の読者に救われているんだろうなって。あさひも、そして広野も、純粋に彼の紡ぐ物語を楽しんでいる。「吸血鬼」である彼は、少し見透かせば分かるような人間の内面、所謂本性に「彼の描く作品が好き」という思いがあったら、そのときだけ「作家」としての御崎禅になる。
話は転じて、正木さんは夏樹がすんなり克服した「本能的な恐怖」を乗り越えることが難しかったんだろうな、と。アレに関しては夏樹がメンタルバケモノの超絶陽光人間であるのが悪い。夏樹の方が人間味が薄い。正木さん、大丈夫かな。努力して仕事をこなしてきた人だから、どうにか社会復帰して、幸せに過ごしてほしい。
第四章について。
ハッピーエンドとは何だろうか。
この本がハッピーエンドとして完結したとしても、きっと彼らの物語は続く。あさひが御崎を置いて逝ってしまう日はいつかやって来る。でもそれは今日ではない。
高槻もまだ終わっていないが、彼らがそこで幸せに暮らせることを祈るばかりだ。

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2026年03月22日

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