あらすじ
「やることが多くて,そもそも最初から終わる気がしない」「頼んだ仕事の進捗がまったくわからない」「なんで自分がこんな仕事をしなくちゃいけないのか,さっぱりわからない」「『他人の力を借りたら負け』だと思ってる」「やり方を変えようとしても,他部署が抵抗してくる」「問題があっても,空気を乱す発言はしない」「同じ失敗を何度も何度も繰り返す」そんな仕事のムダ,ムダな仕事はなぜ生まれる?問題の原因を図解で示しつつ,解決策を教えます。大好評『職場の問題地図』に続く働き方改革のバイブル!【巻頭付録】仕事の問題 全体マップ。
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Posted by ブクログ
今日の書評は「仕事の問題地図」沢渡あまね著、プロジェクトマネジメントの書籍である。
「プロジェクトマネジメントって、な~に?」って人も多いと思うが、要するに仕事でプロジェクト(計画)を進める時のノウハウである。
原則として、会社員はプロジェクトは通常業務と同時並行して従事する。そのために、いろいろな問題や不都合が起こるのだ。そのトラブルシューティングを著わしたのが本著だ。
まず、新しい仕事(プロジェクト)を振られたら、以下のような構造図を描いてみるべき、と著者は問う。
第一階層には、その仕事のテーマを書く
第二階層には、「なぜ、仕事をおこなうのか」すなわち、目的を書く
第三階層には、「目的を達成するためにどんな活動が必要となるか」を列挙する
第四階層以降に、細かな作業項目を書き出していく。
この表を作成するにあたって注意するのは、MECE(ミッシー)でチェックすること。「モレなくダブりなく」という意味だ。つまりMutually(相互に) Exclusive(排他的に) Collectively(集合的に) Exhaustive(網羅的に)の略である。
ものごとをMECEに整理するためには、次の3つの考え方が役に立つ。
・①「AとA以外」で考えてみる
例:「男性と女性」「日本と海外」「管理職と非管理職」
・②計算式に当てはめてみる
例:「総売上=単価×売上」→「単価」と「売上」の観点
「サービスの価値=有用性×保証」→「有用性」と「保証」の観点
・③プロセスの各段階に当てはめてみる
例:「構想」と「設計」と「試作」と「製造」と「販売」
「開発」と「運用」
留意点として、知識の引き出しが多ければ多いほど、MECEな項目を思いつけるようになる。他の人が作った構造図も参考になり、作ったらなるべく早く他人にそれを見せること。
他の人が見たら「抜け」「漏れ」があったり、そもそもまったく異なる観点でそのテーマを捉えているかもしれない。また完璧なMECEなど存在しない。
その次は、下手でもいいから計画を表にしてみる。書いてみる。書かなければチームメンバーとの意識合わせも出来ない。進捗フォローも出来ない。
で計画表の内容は、手っ取り早くタテに「何を」、横に「いつまでやる」を記すだけでOK。計画表を書いたら出来るだけ、上司・同僚・部下に見せる。
で、この後「そのテーマは、あなたのチームにとって「未知」か「既知」か?」を認識する。既知であれば、過去のデータを探す、あるいは担当者に聞きに行く。
一方、未知であれば、講演を聞きにいく、研修を受ける、外注するなどをするべきだ。
とここまで、プロジェクトマネジメントの総論をコピペブログしたが、興味の持った方ぜひ本書を手に取って欲しい。
Posted by ブクログ
地図というだけあって、問題が相互関係図として地図かされていて、それを眺めるていると、あぁ、あるある、と思わされる。IT向けで語られることの多いプロジェクトマネジメントについて一般向けに書くことをめざした本であったと後から知った。インシデント管理の捉え方と、抵抗勢力に処するには答えを外に求めよ、が印象的だった。
Posted by ブクログ
このシリーズでまだ読んでいなかったのと、部署異動して残業が多くなったので読んでみました。
p114
インシデント(ヨコ入りタスク)管理簿に対応するしないの判断履歴、対応履歴、所要時間を記載しておく
例
・毎日インシデントに対応する時間を1時間設けておきまとめてやる
など
p122
バッファを設けて計画をつくる
・予定時間の予定所要時間の1~2時間が妥当
・早めにおわったなら、見直しなど品質をブラッシュアップする時間につかう
→最近出来てなかった…。むしろ物理的に作れなかったというほうが正しいけど、そりゃ圧迫するなと反省。
p164
有識者不在に対する処方箋。外部の講習会や勉強会、講師を招く等、半ば強制的に知るための仕掛けを作る。
→今の部署でいると、業務量の変動にあわせた協業の設計。ワークシェアリングふくめ、1か月ごとではなくもっと短いスパンで業務量の見通しをする方法がマネージャー陣はもちろん、メンバーもわかっていないからSOSを出せない。
p194チーム形成の4つのフェーズ
形成期→混乱期→(議論)→統一期→機能期