【感想・ネタバレ】火花のレビュー

あらすじ

NHKでドラマ放送スタート!(出演・林遣都、波岡一喜、門脇麦)
第一五三回芥川賞を受賞し、二〇一五年の話題をさらった「火花」が文庫化。
受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を併録。

売れない芸人の徳永は、天才肌の先輩芸人・神谷と出会い、師と仰ぐ。
神谷の伝記を書くことを乞われ、共に過ごす時間が増えるが、やがて二人は別の道を歩むことになる。
笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。
第一五三回芥川賞を受賞し、累計発行部数283万部を誇る傑作が待望の文庫化!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

序盤は流し読みしていたら全く意味が入ってこなくて何度も戻って読み返してしまったけど、終盤が最高だった。スパークスの解散前のライブで、言いたいことと逆のことを言ったら伝わりやすくなるみたいな理屈で暴言吐いていくところが本当に感動で目がうるうるした。相方やお客さんに感謝してるけど改まって口にするのが照れくさいからこそ、よく分からない理屈を唱えて伝えたその不器用さが泣かせにきてた。あと、結果が出るか分からないことに時間を費やすことの恐怖、みたいな語りのところ刺さった本当にその通り過ぎて。スパークスは芸人の頂点に立った訳ではなくほんの一瞬だけテレビとか出演したわけだからまさに火花というタイトルが相応しいと感じた。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。

芸人の師弟関係のかっこよさやダサさが、詰まっていた。神谷の芸人はずっと芸人で、1度でも舞台に立った物は他のものに影響を与えて、それがトップの人にも繋がるというのが共感できた。

最後のオチがなんとも言えない哀しい気持ちになり、芸人の狂気を感じた。

この作品が実写で、どのような作品になっているのか興味が出てきたため、いつか映画を見てみたいと思う。

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2025年10月19日

ネタバレ 購入済み

1日で読みました

仕事の休憩中に少し読んで(お姉ちゃんのピアノの話まで)、面白かったのでその日の夜には全部読んでしまいました。

神谷は良い人物であるし決してイキっていてイカレている訳ではないんだけど…、、というのがしっかり表現出来るオチで、素直に凄いと思いましたw

あと家を出ていくシーンは、それぞれのキャラクターが「自分ではない誰かの為に」振る舞っていて、いいシーンです。それぞれ怒り出してもいい筈なのに。

純文学がどうこうはわかりませんが、面白かったですよ。
人の惨めさや情けなさを上手に表現しつつも胸糞感があっさりしてて(個人的には「夜と霧」以来…)、又吉直樹、良い書き手だと思いました。

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2017年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

神谷という極限まで純粋な人物と主人公の交流を通して、お笑いという道で生きることの厳しさと喜びを描いている。
花火の一瞬の輝きが人の記憶に残り続けるように、草臥れたお笑い芸人の人生も誰かの記憶に残り続ける。「花火」がお笑いというコンテンツ全体を示すのであれば、花火を構成する「火花」は芸人自身であるといえる。芸人の立場だからこそ分かる苦悩・青春が存分に詰め込まれている作品だった。
ラストの、観客・神谷・スパークスの誰もが泣きながらの漫才はグッときた。
全体的に平易な文章で、とても読みやすい。ボリューム的にも内容的にも、純文学の入門書的存在。
信じれないくらいの売上を記録し、純文学(小説)というコンテンツを大衆に行き届けた功績は大きすぎる。

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2025年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

又吉直樹の処女作
主人公にとって芸人とは、神谷そのものだったのだろう。笑いから理想、現実、孤独、人間関係を学び、神谷とともに走った年月だった。最後の漫才が全てを物語っていたのだろう。なぜか豊胸して、素で謝っている神谷には笑った。

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2025年10月23日

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