あらすじ
交響曲の初演成功から数ヶ月、ルゥはスランプに陥っていた。新作の曲が革新的すぎて既存のピアノでは弾けず、新楽器の開発も行き詰まっていたからだ。 そんな折、フランス軍がウィーンへ進攻。僕はついに魔王ナポレオンと相まみえる。そこで知るのは、魔王のあまりにも意外な素顔と、この歪んだ十九世紀世界の秘密の一端。そして僕らの前に現れる、不吉な銃を操る若き音楽家。 「俺がナポレオンを殺る。邪魔するな」 復讐に燃える彼の背後には、悪魔の影が……。
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Posted by ブクログ
満たされないから、作品を作るんだ。
その一テーマが今回の巻ですか。
ユキがユキというゲーテになるための序章がやっと終わったとも言えます。
ベートーヴェンの熱情から始まり、熱情で終わる。いわゆる、失敗から失敗。そして失敗。
最後にはまさにベートーヴェンの熱情が届き、ピアノが完成する。そしてユキが答えにたどり着く。
この物語は、ナポレオンが最終的なボスになるのかと考えもしましたが、妹が悪魔ということもあり、最終的なものは悪魔になりそうだなぁと次が待ち遠しいですね。
ゲーテの作品が読みたくなりますね。時間があれば手に取りたい。