あらすじ
かつて日本企業は生産現場での高い生産性を誇ったが、ホワイトカラーの生産性が圧倒的に低く世界から取り残された原因となっている。生産性はイノベーションの源泉でもあり、画期的なビジネスモデルを生み出すカギなのだ。本書では、マッキンゼーの元人材育成マネジャーが、いかに組織と人材の生産性を上げるかを紹介する。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
とても有益な本だった。
量ではなく質を追う発想を持つ
・応募数を増やせば採用数が増えるという考えは非生産的
・インプットを増やすのではなく、生産性を高める視点が必要
・「頑張ったけど儲からない」働き方は危険。精神的高揚感に惑わされないこと
⸻
時間意識のある評価で成長を促す
・成果物の出来栄えだけでなく、所要時間にも注目
・「次は半分の時間で作れたら一人前」と伝えると、全員が時間効率を意識し始める
・評価は「弱点の指摘」ではなく「伸ばすべき点の提案」が重要
・具体的なフィードバックが納得と改善行動を促す
⸻
プロフェッショナルとは時間内に成果を出せる人
・時間外に努力して成果を出すのではなく、労働時間内に完結させる
・成長の実感は、前年との比較で確認できる
・「生活か仕事か」のトレードオフを回避するには生産性の向上が不可欠
⸻
タイマーで作業を見える化する
・キッチンタイマーで自分の作業時間を測ることで、生産性の低さに気づける
・価値の低い作業に長時間をかけてしまう新人は多い
・作業を分類して計測することで、時間の使い方が明確になる
・「可視化せずに改善」は効果を測れない
⸻
不要な仕事は定期的に見直す
・「そもそもこの仕事は必要か?」を考える習慣が重要
・次に「もっと効率的な方法はないか」「自動化できないか」を検討する
・業務仕訳によって隠れた無駄が見えてくる
・部下が想像以上に時間をかけている仕事があることを把握できる
⸻
チーム全体の生産性を高める姿勢を持つ
・上司でなくても、他者の働き方に建設的に関わるべき
・「生産性向上が目的」と共有されていればアドバイスは歓迎される
・こうした風土を作るのが管理職の仕事
⸻
ノウハウの共有が組織力を底上げする
・言語化と共有で、自分のスキルを整理できる
・教えることで暗黙知が明確になり、他者にも伝わる
・自分の強みをチームに活かす意識を育てるのが管理職の腕の見せ所
⸻
改善と革新、2つの視点で成果を伸ばす
・日々の工夫で3%の改善(インプルーブメント)を積み上げる
・大胆な変化で3割の成果(イノベーション)を生み出す
・「3%と3割」の生産性向上をリーダーの明確な目標とする
⸻
体験から学ぶロールプレイ研修
・ロールプレイは知識習得だけでなく行動変容に効果的
・フィードバック、他者視点、実践練習、スタイルの多様性が得られる
・若手が上司役を演じることで、自分の見え方に気づく機会となる
⸻
マネージャーの役割は「判断と備え」
・「どれも正解で、どれも完璧ではない」中で意思決定をする
・選んだ選択肢に伴うリスクや課題を事前に想定し、準備する
⸻
アウトプットイメージを持ってから動く
・「とりあえず情報収集」は非効率の元
・まずブランク資料を作り、完成イメージを明確にする
・上司・顧客とアウトプットイメージを共有し、不要な作業を減らす
⸻
本質を捉える思考を持つ
・「人手が足りない → 人を増やす」は短絡的な発想
・根本原因(生産性の低さ)に目を向けるべき
・「コインの裏返し」思考では問題は解決しない
Posted by ブクログ
組織や個人の生産性を上げることを考え続けた結果がわかりやすくまとまっている良書。新人からマネージャークラスまでどの立場でも参考になり、すぐにでも真似できる内容が含まれていると感じた。
・上司は部下のアウトプットの評価に、かけた時間を考慮するべき
・トップパフォーマーの潜在能力を引き出す。そのためにはトップパフォーマーには新人の指導をさせない、異動・昇進のタイミングを早める、圧倒的なライバルを見せつける、ストレッチゴールを用意するなど
・不要な業務を定期的に洗い出す。
・研修の生産性を上げる
・会議の生産性を上げる。全員がファシリテーションスキルを身につける。