あらすじ
かつて日本企業は生産現場での高い生産性を誇ったが、ホワイトカラーの生産性が圧倒的に低く世界から取り残された原因となっている。生産性はイノベーションの源泉でもあり、画期的なビジネスモデルを生み出すカギなのだ。本書では、マッキンゼーの元人材育成マネジャーが、いかに組織と人材の生産性を上げるかを紹介する。
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Posted by ブクログ
とても有益な本だった。
量ではなく質を追う発想を持つ
・応募数を増やせば採用数が増えるという考えは非生産的
・インプットを増やすのではなく、生産性を高める視点が必要
・「頑張ったけど儲からない」働き方は危険。精神的高揚感に惑わされないこと
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時間意識のある評価で成長を促す
・成果物の出来栄えだけでなく、所要時間にも注目
・「次は半分の時間で作れたら一人前」と伝えると、全員が時間効率を意識し始める
・評価は「弱点の指摘」ではなく「伸ばすべき点の提案」が重要
・具体的なフィードバックが納得と改善行動を促す
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プロフェッショナルとは時間内に成果を出せる人
・時間外に努力して成果を出すのではなく、労働時間内に完結させる
・成長の実感は、前年との比較で確認できる
・「生活か仕事か」のトレードオフを回避するには生産性の向上が不可欠
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タイマーで作業を見える化する
・キッチンタイマーで自分の作業時間を測ることで、生産性の低さに気づける
・価値の低い作業に長時間をかけてしまう新人は多い
・作業を分類して計測することで、時間の使い方が明確になる
・「可視化せずに改善」は効果を測れない
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不要な仕事は定期的に見直す
・「そもそもこの仕事は必要か?」を考える習慣が重要
・次に「もっと効率的な方法はないか」「自動化できないか」を検討する
・業務仕訳によって隠れた無駄が見えてくる
・部下が想像以上に時間をかけている仕事があることを把握できる
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チーム全体の生産性を高める姿勢を持つ
・上司でなくても、他者の働き方に建設的に関わるべき
・「生産性向上が目的」と共有されていればアドバイスは歓迎される
・こうした風土を作るのが管理職の仕事
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ノウハウの共有が組織力を底上げする
・言語化と共有で、自分のスキルを整理できる
・教えることで暗黙知が明確になり、他者にも伝わる
・自分の強みをチームに活かす意識を育てるのが管理職の腕の見せ所
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改善と革新、2つの視点で成果を伸ばす
・日々の工夫で3%の改善(インプルーブメント)を積み上げる
・大胆な変化で3割の成果(イノベーション)を生み出す
・「3%と3割」の生産性向上をリーダーの明確な目標とする
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体験から学ぶロールプレイ研修
・ロールプレイは知識習得だけでなく行動変容に効果的
・フィードバック、他者視点、実践練習、スタイルの多様性が得られる
・若手が上司役を演じることで、自分の見え方に気づく機会となる
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マネージャーの役割は「判断と備え」
・「どれも正解で、どれも完璧ではない」中で意思決定をする
・選んだ選択肢に伴うリスクや課題を事前に想定し、準備する
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アウトプットイメージを持ってから動く
・「とりあえず情報収集」は非効率の元
・まずブランク資料を作り、完成イメージを明確にする
・上司・顧客とアウトプットイメージを共有し、不要な作業を減らす
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本質を捉える思考を持つ
・「人手が足りない → 人を増やす」は短絡的な発想
・根本原因(生産性の低さ)に目を向けるべき
・「コインの裏返し」思考では問題は解決しない
Posted by ブクログ
マッキンゼーでコンサルタントとして5年、人事マネージャーとして12年在籍した著者が、日本において軽視されている「生産性」について書いた本。いかに生産性が重要であるか、生産性を高めるために何が必要なのかが書かれていてとても参考になった。人事担当者は必読の本だと思う。以下メモ。生産性とは「成果物」と、その成果物を獲得するために「投入された資源」の比率。管理職の使命はチームの生産性向上のためにリーダーシップを発揮すること。資料作成前にアウトプットをイメージしたブランク資料を作り、意思決定者に事前確認する。
Posted by ブクログ
日本の企業が知らず知らずのうちにやってしまっている生産性を下げる事柄を指摘する痛快なビジネス書。そういう視点なかったわ、耳が痛いです、そういう書き込みをしてしまいました。いい本です。毎月読み直したいです。
Posted by ブクログ
また 読みたい一冊
生産性=得られた成果/投入した資源=アウトプット/インプット
成果の価値とは 分母である 豆乳 原材料の価値の合計値ではなく 顧客が評価する価値。
生産性向上の観点から は 50人に1人ではなく 50人に2人 採用できる学生が含まれるようにする方法を考えること。究極的には、10人の応募で10人の 採用。
→次元大介が弾丸を2発しか持たないのは、究極的に生産性が高いのかもしれない。
企業を評価する基準が量から質へと変化した。利益率やROEなど。
ストップウォッチを使って業務時間を可視化する。
定期的な業務 仕分けを行い 不要な業務をカットする
マネージャーの仕事とは トレードオフが存在する状況で判断を下すこと。どちらも正解であり どちらも完璧ではないという選択肢から選ぶこと。
仕事に取り掛かる前に アウトプットイメージを持つ
会議資料は 説明させない
何が問題なのかという 起点の正しい理解が何より重要
Posted by ブクログ
3%(改善)と3割(革新)の生産性向上の2種類があるということが個人的な発見。
いくらちょっとずつ改善しても終わらない仕事は革新的な変化が必要というのはすごく腑に落ちた。
とはいえ、自分の今の業務は改善ができてるのか怪しい段階だから、
仕事場にストップウォッチ持ち込む&常に何にどれだけ時間がかかったかを計測するってのは実践したいと思った。
Posted by ブクログ
仕事上で生産性を向上させることが
社会人として、どのように成長することに
繋がっていくのかが深く理解できる。
納得感が大きく定期的に読み返したい。
Posted by ブクログ
仕事のできる人=生産性の高い人。
成長する=生産性が高くなる。
効率よく、というイメージだけではなく想像すること&振り返りをして改善や改革があるかを考えられる人が最終的には一番生産性が高くなる。とても勉強になる本。冒頭の採用についての話しから惹き付けられる。
Posted by ブクログ
組織や個人の生産性を上げることを考え続けた結果がわかりやすくまとまっている良書。新人からマネージャークラスまでどの立場でも参考になり、すぐにでも真似できる内容が含まれていると感じた。
・上司は部下のアウトプットの評価に、かけた時間を考慮するべき
・トップパフォーマーの潜在能力を引き出す。そのためにはトップパフォーマーには新人の指導をさせない、異動・昇進のタイミングを早める、圧倒的なライバルを見せつける、ストレッチゴールを用意するなど
・不要な業務を定期的に洗い出す。
・研修の生産性を上げる
・会議の生産性を上げる。全員がファシリテーションスキルを身につける。
Posted by ブクログ
まさしく自身に欠けている点を指摘してくれるよい本でした。年齢を重ね、結婚し、子供も出来て、昔より体力も減り、仕事に使える時間が少なくなる中で、限られた時間で昔より複雑困難な仕事に取り組まないといけない中でどうすれば良いのかということを考えさせられた。新しい仕事に取り組む中でこの本で得られた知識を使いながら、取り組んでいきたい。
Posted by ブクログ
「採用基準」に続いて読んでみました。おもしろい。近年自分の生産性が高くないことを感じていたから、積読が数年続きましたが、悩みの末に手を伸ばしたらやはり「採用基準」同様、大変おもしろかったです。
産育休から復職した後、ママ先輩の管理職から「仕事中10分おきに自分が何をやったか記録してみて」とアドバイスもらいましたが、全然続きませんでした。だって何かをやっている間に別件の電話がかかってきたり、チャットが飛んできたり、人が話しかけてきたりするもの。それに「ブルーカラーじゃないんだから、そんなに時間単位で仕事を捉えるのはナンセンスなんじゃないか」と生意気な反発を感じておりました。
そうやって言い訳して、記録しないできてしまったけど、マッキンゼーのコンサルタントがストップウォッチ持って仕事していると聞いたら、やはりやっておくべきことだったんだろうと感じました。あれだけ優秀な人たちがやっていることなら、私がやらないなんておかしいです。
最高のビジネス書です
ホワイトカラーの生産性に切り込んだ画期的なビジネス書です。文章も簡潔で、スラスラ読めます。組織のリーダーの方におすすめの一冊です。
納得できる部分が多い
日頃のどうして、仕事がうまくいかないかという疑問が解消されました。
自分でも生産性を上げるように仕事を工夫する第一歩になると思います。
Posted by ブクログ
どちらかというと、管理職の方向けの本かもしれない。
けど、若いうちでも生産性に対する重要性とか、何を持って生産性が高いとするか、を理解するために参考になる。
あと10年早くこの本に出会いたかった…
Posted by ブクログ
生産性とは何かを定義して
対症療法的な改善ではなくて、根本的な改革や改善をしていく思考法を学べた
さらにビジネスパーソンとして
トップランナーとハイパフォーマーのそれぞれの仕事量や目標設定などアプローチを知れた。
再読必須
Posted by ブクログ
価値向上とコスト削減に、イノベーションとインプルーブメントを掛け合わせて推進する。
会議運営も資料作成も人材育成も、ぜんぶ生産性向上を意識する、これが働き方改革。
10年ぶりくらいに再読して、より納得度が深まった。
Posted by ブクログ
人材を諦めない(全員戦力化)
業務の属人化を防ぐ
効果的なトレーニング(座学ではなくロールプレイ)
ブランク資料をつくる
そして会議術
大半の会議の達成目標は次の5つのどれか
①決断すること
②洗い出しすること(リストを作ること)
③情報共有すること
④合意すること=説得すること=納得してもらうこと
⑤段取りや役割分担など、ネクストステップを決めること
という訳で毎日くだらない会議で人生を浪費しない、また人の時間を奪わないという意味でも、もうちょっと日々考えて準備しよう。
Posted by ブクログ
何年も前に買って読んだ本の再読
最近になってメディアでも取り沙汰されている生産性について、8年前に強烈なタイトルで課題提起されている著者の課題認識に感服するとともに、この10年近く、またそれ以上の時間何も変わっていないのだなと悔やまれる。
この本を読んだとき、資料作りなどのハウツーは覚えて確かに仕事は早くやった。管理職になりつつある立場としての再読は、チームプレーや評価について改めてハッとさせられた。
Posted by ブクログ
例えが秀逸で分かりやすく、腹落ちし易い具体的な内容。読んだ方が良い一冊。量より質。リクルートで言えば、応募者数を誇るのではなく、高度な人材を確実に採用する事が大事で、そのために費やす膨大な面接を減らすために何をするか。
急いで雇った新人の生産性は既存社員ほど高くないばかりか、社内に溢れる生産性の低い作業を彼らに押し付けてしまうことで、それが生産性の低い仕事がいつまでも温存されてしまう。ならば拙速に採用せず、業務を棚卸ししつつ、優先順位をつけさせるチャンスとして捉える事もできるはず。
トップパフォーマーに対して部下の育成を任せると言う事は彼らの成長機会を奪うことでもある。トップパフォーマーは切磋琢磨できるライバルが多くないからだ。自分よりパフォーマンスの低い人にその視点を誘導すると彼らの目線をさらに下げてしまう。従い、自分と同じ世代で圧倒的に高いレベルの人を目にさせ、目指すべき地点を大幅に引き上げる事が重要。
他方、圧倒的多数の中間層をどうするか。大多数のプレイヤーのモチベーションを下げないことが大事。人事評価は、昇格と言う誰もがわかる査定により露骨にならざるを得ない。逆転なのか、別の道なのか、二番手を目指すのか、その説明から逃げず、フィードバックをすることが重要。
やや人事戦略が多いような気もするが、共感性の高い読書だった。
Posted by ブクログ
生産性という定義を具体的かつシーンに添えて解説されており若年層にもわかりやすい内容である。
若いウチから生産性の高い人を目指すためには良い内容だった。うちの新人にも読ませてみようと思う。
Posted by ブクログ
残業を削減しよう→ノー残業デーを設ける、会議の時間を削減しよう→会議の制限時間を決める
という「コインの裏返し」になりがちなのは、どこの組織にもありがち。
そうではなく、そもそもの課題を見直すことが大切。
アウトプットの成果だけでなく、そこにかけたリソースも照らし合わせて、果たして生産性はどうだったのか?低い生産性では競争力は得られない、と認識しなければならない。
良書でした。
Posted by ブクログ
「働く人が疲弊するのは、付加価値の低い、「自分がこれをやることにどんな意味があるのか?」と疑問に思えるようなオペレーショナルな作業を延々と続けさせられるときです。」
仕事で感じるモヤモヤを表現してくれた本。
Posted by ブクログ
何事もゴールを決めて、そこに辿り着けるように物事を進めて行くことが大事なんだなーと、当たり前なんだけど出来てないことを振り返ることが出来たように思います。資料を読む時にも、一言一句読まないと気が済まなくて、でもそんなの不要ですよねとか。あと、資料の作り方も何をゴールにするかブランク資料をまず作ってそれを共有してから進めるとか、会議の進め方もゴールを決めて進めるとか、色々と実用的なtipsがあって参考になりました!
Posted by ブクログ
コスト削減以前の視点を得られた。
2024/4/11再読
ホワイトカラーのための生産性向上に関する本。
元マッキンゼーの著者が書いており、プロジェクト的な働き方にも有効。
ブランク資料という仮説思考が特にいいと思った。
Posted by ブクログ
人材育成の部分については方法論としては理解できるが、個人の努力ではどうにもならないかな。
マッキンゼーのように仕組みが完成されていればいいんだけれど、、、
ただ、言っていることは正しいし、話としては面白かったです。
Posted by ブクログ
日系企業が外資に劣っているのは、生産性(アウトプット/インプット)
工場の現場では高いレベルで生産性の追求がされているが、ホワイトカラーの生産性はブラックボックスになりがち。
生産性向上の重要性についての考え方や資料作成の方法(ブランク資料を事前に作成)や会議の進め方(事前に達成目標を明確化)など具体的な手法の記載もあり参考になった。
Posted by ブクログ
現代のビジネスマンに最も必要なのはロジカルシンキングでもなく課題解決能力ではなく生産性そのものであり、生産性が良くなることで日本社会が直面する労働人口低下や地方創生などにも効果があるとこの本は伝えている。前著の採用基準に比べると内容が人事よりになっていることがあり、また営業のロールプレイングや会議時における机や椅子の配置などよくある内容が効果的であると割と狭い範囲での生産性向上策を論じているため、個人的には前著の方が汎用的な内容で良かったと思える。伊賀さんの本は前々から読みたかったので今回有名な2作品とも読み終えることができて良かった。
Posted by ブクログ
著書にあるように、残業増えたら、ノー残業デー、コスト削減となると、コピー用紙使用制限など、量の議論ばかりで生産性という質の議論はしてなかったなあと反省。人口増えない、少子高齢化の日本で一番必要なの、生産性かもしれない。マスコミの頑張ってる人が一番的な番組、ニュースに、疑問を感じるようになった。それが必要な場合もあるけど。
Posted by ブクログ
仕事において、いかに生産性を高めるか。
残業時間等が問題になる日本だが、残業時間を減らすためには生産性をあげることが一番の解決策。
しかし、ノー残業デーなど、生産性を高めることに意識が向かず、仕事の時間を減らしましょうという考え方が強い。
生産性を高めれば、同じ仕事内容でも自然と勤務時間が減る。
そのことを意識して働き続けたいと思った。