あらすじ
前記『付録と補遺』の中から『思索』『著作と文体』『読書について』の三篇を収録。「読者とは他人にものを考えてもらうことである。一日を多読に費す勤勉な人間は次第に自分でものを考える力を失ってゆく。」――鋭利な寸言、痛烈なアフォリズムの数々は、山なす出版物に取り囲まれた現代のわれわれにとって驚くほど新鮮である。
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Posted by ブクログ
まとめると、頭を使って本を読み自分の考えを捨てない。多読をしても自分の考えを持つ。本の引用で話すのではなく、自分の言葉で話す。
らしい、本の引用を時にはしていいと思うが、そればかりではダメだと言うことであろう。
良書をよめ、悪書を読むのは時間の無駄
日本にブッ刺さる正論ばかりであった。
内容は星4くらい付けたいが、この文章は兎に角読みにくい。疲れた
Posted by ブクログ
3編からなる作品。哲学者ショウペンハウエルが真の本とそれ以外の悪書を一貫して対比させて描いている。悪書についてその原因を突き詰め、出回っていることを示している。良書には思索があり端的な言葉で明白に書かれている。悪書に時間と金を取られないよう何度も読者に注意を払っている。
また、ドイツ語という古典に起源を持つ言語の危機にも触れている。表現の厚さが失われているという点は日本語と似ており、曖昧な表現で済ませてしまうことが増えてきた。
著者が持っている危機感とは言語の重要性という意味もあるが、思想についてである。言語は人の思想を表現するものであるため言語が乏しくなることにより思想も乏しくなると考えている。
また、本の理解ついては具体例を考えることができるかが大事でそれができれば自分の中に落とし込めた証左としている。