あらすじ
日本で設立50年を迎えた
ボストン コンサルティング グループの最新経営手法
本書で解説されているのは、ボストン コンサルティング グループ(BCG)の経営メソッド。
BCGは1963年にアメリカのボストンに誕生し、初期にはエクスペリエンス・カーブ(経験曲線)、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)など、経営史に残るコンセプトを開発・発表してきた。その後に開発されたBCGの経営手法をそのOBであり、そして、早稲田大学ビジネススクール教授である内田和成氏が解説しているのが本書である。
ビジネスを取り巻く環境の変化は加速し、いくつもの変化が重なり合い、複雑さを増している。
こうした中で求められるのは、飛躍的な成長(イノベーション)を実現する経営手法、そしてそれを実現する組織能力である。
本書は飛躍的な成長を実現する戦略メソッドに焦点を当てている。
グローバル経営、デジタル化、イノベーション、リスクマネジメント、株主価値向上など、企業の本質を変える戦略メソッドがくわしく解説されている。
飛躍的な成長を実現する組織能力については、姉妹本である『BCG 経営コンセプト 構造改革編』(菅野 寛著)に詳しい。
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Posted by ブクログ
BCGの経営のコンセプトについての本。
いまのトレンドが反映されており、なかなか面白かった
<メモ>
■グローバルアドバンテージ
新興国で勝てるビジネスモデルの構築
会社におけるポートフォリオマネジメント
グローバルガバナンスの構築
が必要
・デジタル時代の新規事業開発には一貫して自社で関与しコントロールすることが求められる
・まずは収益性よりストーリーを重視して評価する
開発はMVPミニマムバリューポイントに絞って取り組む。
・ウォーターフォール型ではなくアジャイルで高速ピボットを繰り返して開発する
■ビジネスモデルとは
バリュープロポジジョンとオペレーションモデルの組み合わせ。
誰に対していくらでどんな価値を提供するか。それをどのような体制で実現するか。
バリュープロポジジョンはターゲット 商品サービス 収益モデル
オペレーションモデルは
バリューチェーン、コストモデル、組織構造
■ビジネスモデルイノベーションがうまく行かない理由
1 既存の延長、大胆でない
2 成功体験に牽引され顧客が見えてない
3既存への配慮
4投資が不十分
5 関係者と適切な関係構築できてない
新規事業は既存とは組織を分けつつ、意思決定者は共通させる、適宜連携する会議体を持つなど、既存アセットも活用できるようなバランスをとって進めることが重要
■シナリオプランニングの良いシナリオの条件
非連続で想像力をかきたてられる
複数のシナリオが包含されている
自社事業の将来のあり方を大きく変えている
■トレンドはインパクトのおおきさ、不確実性の大小、自社の準備状況から絞り込む
特にインパクトが大きく不確実性が高いまたは準備ができてないものに優先的に取り組む