【感想・ネタバレ】昭和史講義【戦後文化篇】(下)のレビュー

あらすじ

戦後の昭和は、世界的にも評価され黄金期を迎えた日本映画界を中心に、映像による多彩な大衆文化・サブカルチャーが花開いた時代だった。『昭和史講義』シリーズの最終配本となるこの戦後文化篇の下巻では、さまざまなジャンルの映画作品とそれをつくった監督たち、テレビドラマからアニメ、雑誌に至るまで、百花繚乱のメディア文化を、19の論点から第一線の研究者がわかりやすく解説する。『昭和史講義』シリーズを締めくくる完結篇にして、昭和文化史研究の総決算となる一冊。

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Posted by ブクログ

 下巻は、戦後日本文化のうち映画・音楽などヴィジュアル・音声メディアに関わる内容を扱っている。

 まず、50年代の映画は黄金時代だったのだなあということを改めて実感した。松竹・東宝・新東宝・大映・日活・東映の主要6社について、各社ごとにそれぞれその特徴やターゲット層が具体的な制作作品と共に紹介されていて、社のカラーが良く理解できた。
 しかし60年代に入るとテレビの普及により観客動員数、映画館が急速に減少し続けてしまう。各社とも厳しい状況を踏まえて新しい路線を開拓しようとするのだが、ある程度上手くいく場合もあれば失敗に終わる場合もありで、大きな曲がり角だった訳である。

 映画以外では、テレビ映画、アニメ、漫画、朝ドラなどが取り上げられ、歴史や時代的意義などが紹介される。この辺りは比較的馴染みの世界になるが、一部には新しい視点からの分析もあり、もっと奥深く知りたくなった。

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2022年07月10日

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