【感想・ネタバレ】奴隷のしつけ方のレビュー

あらすじ

『テルマエ・ロマエ』『プリニウス』のヤマザキマリ推薦!!
「古代の大帝国を支えた奴隷越しに 我々の生きる現代社会が見えてくる」
古代ローマ貴族が教える、究極の“人を使う技術”
◆奴隷の買い方
→若いやつにかぎる
◆やる気を出させるには
→目標を持たせ、成果報酬を採用しろ
◆管理職にするなら
→顔の良い男は避けろ
◆拷問の行い方
→奴隷は資産。適度な鞭打ち、鉤吊りを
◆性と奴隷
→家族を持たせて人質に
◆反乱を防ぐには
→互いに話をさせるな
他、古代ローマ社会を知り、立派な主人になるためのヒントが満載!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

古代ローマ等の文献をつぎはぎし、奴隷管理についてHOWTO本風に仕上げてある。キケロやセネカ、プルタルコスなどで読んだ覚えのある話も多かった。奴隷は人間であり資産でもあり、管理の観点からその扱いは一様に残酷なわけでもないようだが、奴隷のむち打ち専門の業者の存在、奴隷の証言には拷問が必須だったり、主人に子供を産まされて子供ごと奴隷として働かされるなどぞっとする話もあった。
単に現代の視点からローマの奴隷制について書くのではなく、奴隷は自由人より劣った存在であり、厳しく使役して当たり前であるという概念を内面化した当時のローマ貴族が書いているという設定なので、読みやすく面白い。

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2025年02月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ケンブリッジ大学ジェリー・トナー氏による古代ローマ貴族が当時の奴隷について語る形式の本。語り口調の文章は取っ付き易く、内容も興味深い。
奴隷を度々卑下しながら「奴隷とは運命次第で自分が身を置くかもしれない身分なのにそれでも奴隷を軽蔑できるだろうか」など理想と現実の乖離を感じる。
女奴隷が産んだ自分の子は「自分の血を引いた奴隷」扱いのようだが、もしかして売りに出すこともあったのだろうか。
おもしろい本だが、分かりづらい箇所がいくつかあった。例えば、女奴隷を解放し主人の正式な妻とすることが書かれている。一方「皇帝の奴隷や解放奴隷が特別な地位にあることは、クラウディス帝によって法的にも認められた。クラウディス帝は彼らにローマ市民と結婚することを許し・・・」とあり、解放奴隷とローマ市民の結婚は一般的なことなのか?皇帝の解放奴隷の特権なのか?と混乱した。
この箇所での「彼ら」は皇帝の奴隷だけを指すのだろうか?

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2021年06月14日

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