【感想・ネタバレ】とつくにの少女 11巻のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最終と成る11巻・・・表紙がエンディングの場面と思いたい。
なんとも曖昧な終結に戸惑いました。
・・・・・・
最終巻のあらすじの考察。
黒の子がシーヴァになったことで得たのは“心”。
様々な葛藤と逡巡を経た後に、暗く長かった冬は、いつしか春へ。
センセはあの思い出の多い村はずれの家へ戻る。
かつて匿ってくれた人々やシーヴァやそのおばの事を思い出し、
二人は白い花(シロツメクサ)咲くの草原へ。
お気に入りの切り株の隣には、おばの木が聳える。
センセと彼女の、永遠への旅立ちを見守るように。
・・・・・
全巻を再読しての、考察。
シーヴァと成る黒の子は、センセの魂の一部を残したのか?
黒の子の身体の一部を与えられたことで、
センセは呪われていない黒の子と同じ器と成り、魂は守られた。
心も残る。
徐々に失われるモノは多かったが、根本にはヒトのもある。
だから魂を渡したことで呪われたヒトと同様に木へと変容。
だが、再度魂を渡されたことで、最初に黒の子の身体の一部を
与えられたときの状態に戻る。
甦る記憶、痛み、疲労、冷たさ、心臓の鼓動・・・。
シーヴァと成った黒の子の、心を得て育まれた数年間。
魂を返し黒の子に戻ったが、覆っていたシーヴァの魂=心が、
残骸のなってもまだ、語り掛け、導く・・・シロツメクサのように。
ロケットにも残るシーヴァの魂=心とセンセへの愛しさ。
対峙するセンセと黒の子だが、残された魂は僅か。
魂を分かち合い、センセは戻ったシーヴァと、思い出の多い
村はずれの家へ・・・永遠への旅立ちの日を共に迎えるために。
・・・・・・
以上、自分なりに物語を考えてみました。
相対する二者が、葛藤し、辛苦の道を歩みながらも心を交わし、
お互いを認め、旅立つ、御伽噺なのでは?と、捉えました。

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2021年05月02日

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