【感想・ネタバレ】「坊っちゃん」の時代 第一部のレビュー

あらすじ

<明治>という時間軸に交錯する群像を、関川夏央という気鋭の原作を得て、名手・谷口ジローが渾身の力で描いた話題作。歴史上の人物たちの同時代的邂逅が意表を突く!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

明治期の文人・思想家たちの活動を軸に、かの時代の精神性をのぞかせてくれる佳作。

いまなお全国の中学・高校で読まれる「坊っちゃん」「こころ」の作者・夏目漱石。だがなぜ読まれるべきとされているのか理解して頁をめくる若人は多くない。

軍医の肩書きにして『舞姫』や『ヰタ・セクスアリス』を著した森鴎外の理想と現実とは何か。
詠うように生き、それを糧に詠う不実な歌人・石川啄木。彼にとって生活とは、リアリズムとは何だったのか。

足尾銅山事件でも知られるジャーナリストにして大逆事件の首謀者に挙げられた思想家・幸徳秋水。彼の目指す革命、政治、思想の実態はいかなるものだったのか。

彼ら知識人・言論人のほか、スリの銀次や清水の次郎長、名前のないネコなどユニークな脇役たちもユーモラスで素晴らしい。
大河ではないがNHK(しかできないと思う)で映像化求む。

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2015年03月15日

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