あらすじ
冬の再訪も近い不穏な時代、ハーディとチャームのふたりは出会う。そして、あり得ない殺人事件が発生する……。名作『ハローサマー、グッドバイ』の待望の続編。いますべての真相が語られる。
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Posted by ブクログ
前作が、夏の日差しから凍期を前に
希望も恋も失われていき、徐々に灰色が濃くなって
行くかのような雪の中、ラストを迎えるのに対して、
続編は、前作になかった異星人の特徴や前作と異なる
文化、文明状態など戸惑いもあるが、前作のことも
全て(一応)説明を付けたうえで、日差しのなか
終わるのが、皆が待った続編が届いた、
という感じでよい。
まわりの青二才がアホで、少しはそれより優れている
といっても、二人を隔てる障害があっても、
主人公が初めからビシッとしていて、
美少女と惹かれあっては一般人には妬みの
種なだけだし、徐々に古くからの世界を
新しく築きなおすという所につながって、
青二才が一人前の男になる過程を見ていけるのもよい。
Posted by ブクログ
一応ハローサマー、グッドバイの続編。前作の主人公たちは今作では神話上の人物として出てくる(ネタバレだけど、本作の主人公のハーディとチャームは、ぞれぞれ前作のドローヴとブラウンアイズの子孫)。
やっぱり前作と同じで少年少女の成長と恋が描かれてるけど、今回は後半からミステリ的な要素もある。
終盤、「舞台となる星は大凍結と呼ばれる氷河期に向かっており、大凍結をどうやって乗り越えないと人類は絶滅してしまうので、大凍結を回避するために方法を探す」という展開は前作と同じ。しかし、ここで前作のラストの「ネタばらし」がされる(正直私は前作のラストは意味がわからなかったけど、今作を読んで納得した)。
ハローサマー、グッドバイが気に入った人は今作も楽しめると思うし(前作より多少血なまぐさい展開はあるが)、今作で新たに出てきた様々な設定(星夢、ロリンの正体、地球人類の登場、etc…)によって、前作よりもSF度は上がってる。少年の成長物語であり、恋愛小説でもあり、ミステリでもあり、SFでもある。
個人的に一番格好よかったのは地球人のミスター・マクニール!