【感想・ネタバレ】軍師 島左近のレビュー

あらすじ

石田三成の名補佐役であり、関ヶ原の合戦の影の仕掛人とも言われる島左近。これまでの通説では関ヶ原合戦で戦死したとされていた。しかし実際は首級も上がらず、戦死は確認されていない。記録によっては西国に落ちのびたとするものもあるのである。 現在、左近の墓と称するものが京都と奈良にある。だが、対馬にもあることはあまりにも知られていない。著者はかつて別件の取材で対馬を訪れた際、この墓を見つけ、以来ずっと気になっていたという。それが最近になって、対馬の国守・宗氏の系図をたどっていた著者は、その支流に島新六(左近の幼称)を見つけたのである。 左近の生涯を語った資料はほとんどない。そこで著者はこの新発見を元に想像を働かせ、左近は島津義弘隊と共に九州に落ちのびたと推理した。そうすると対馬の墓の謎も解け、全てのつじつまが合う。本書はその他、左近と柳生一族との深い関わり合いなど、意外な事実も取り入れた歴史小説である。

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3.5
Rated 3.5 stars out of 5
Rated 5 stars out of 5
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Posted by ブクログ

新説島左近伝。
それもありだなーと思わせられた。
石田三成に出会うまでのあれこれがあっての関ヶ原に至る道。
島左近が好きすぎて佐和山の近くに移住までしてしまった身として、楽しく読んだ。

0
2023年08月16日

Posted by ブクログ

島左近と言えば大和の産という説が有力のようですが、この話は対馬説を採り、さらに関ヶ原不死説で話を進めています。対馬説なので左近花(彼岸花のこと)も出てきます。話は柳生厳包が対馬を訪ねるところから始まります。対馬時代から筒井家に至るまでは創作要素が強いと思うのですが、花を売ったりする姿や喧嘩に巻き込まれたり色々美味しい場面が出てきます。三成との主従関係は初対面から結ぶまでに少し間あるのですが、こんな初対面も私は好きです。

0
2009年10月25日