【感想・ネタバレ】さよならピアノソナタ4のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

本作の特徴は、性欲を全く感じない主人公とヒロイン。
1~3巻ではその鈍感さとワガママっぷりに若干イラつく場面もあったが、4巻で二人の関係が動き出した瞬間、そんな事がどうでもよくなる程引き込まれてしまい、深夜に一気に読み込んでしまった。

最終巻の最後の最後まで、二人の関係に特筆すべき進展はない。「心からの願いの百貨店」から帰るラストシーンも、キスすらせずに手を繋いで帰るだけ。
中途半端な恋愛を描くのではなく、徹底的に"甘酸っぱい青春"を描いた事が、青春純愛物語として高い評価を得るに至った要因だろう。

失われた(そもそも存在しない?)甘酸っぱい青春を疑似体験するにはうってつけ。読みながら何度もため息が出ます。

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2015年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋と音楽の青春物語最終巻。
緩やかに温かくホッとする終わり方だった。

自分の恋する気持ちを自覚したナオ。
けれど真冬の気持ちがわからないくて、それでもなにかを期待してしまう。
だから、今までよりもずっと関係がぎこちなくなってしまうのだ。
ああ、この感じ。青春だなあ。
恋する気持ちを持て余して、告白したくて、でも出来ない怖さ。
ナオは確かにへたれだ。
けれど、その怖さは実によくわかる。
その一言を告げることがそれまでの関係の終わりを意味する。
その恐ろしさ!
そして、そんな中、先輩の行動と気持ちに振り回されて、そればかりか、真冬が現実にいなくなるかもしれない事態に翻弄される。
物語は苦しく切なく絶望へと転がり落ちようとする。

この場面で、ナオはほんとにへたれだ。
並のライトノベルの主人公ならもっと底力を見せたり、超展開が待っていそうだけど、でも、ここでの展開は、実に等身大だ。
だから、小さな奇蹟から始まったこのお話は、けれど、最後は本当に等身大の高校生の青春物語に回帰していく。
そしてだからこそ、真冬の真意を知った後のナオやバンドの仲間たちの決断に胸が熱くなる。

ラスト、出会いの場所でもあるその場での再会はある意味奇蹟。
けれど、それは二人にとって当然の再会でもあるのだ。
そしてそこまで迷って迷って、ようやく進むことが出来たナオ。
ほんとにあんた遅いよ!(笑)
でも、その再会に祝福を。
心にホッとした安心が広がった。
うん。ほんとによかった。

さて、後日談も楽しみに読みたいな。

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2010年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

完結。いや素晴らしかった。
杉井の描く主人公はとことん鈍感で、イライラさせられっぱなしで、もちろん直己もその例に漏れない。それどころか1番ひどいかもしれない。
今回だって千晶の気持ち察しなさすぎだし。ほんと「デリカシーが1グラムでもあったら」と思った。
けれども、それゆえに最後真冬に気持ちを打ち明けるところでのカタルシスは大きかった。

ユーリに啖呵切るところ、テツローが語るところは特に名シーンだったと思う。

これだけの感情のぶつかり合いを読まされて、沸いた感情を上手く言葉に出来ない自分の語彙力を呪う。
陳腐な言い方だけど、感動で涙が出そうになった。
とにかく素晴らしい小説だった。今年読んだライトノベルじゃいまんとこぶっちぎりトップ。

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2011年03月06日

Posted by ブクログ

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評価:☆4.5

おかしくて少し切ない、恋と革命と音楽が織りなすボーイ・ミーツ・ガールストーリー、感動の完結編。

まさかのここにきて神楽坂先輩が仕掛けてくるとは思わなかった。もう千晶と同じく見守りポジションになると思ってたから意外だった。先輩にはこういう役回りはして欲しくなかったっていう気持ちもなくはない。自分でも最低だって言ってるしね。

真冬は再び右手を痛めてしまう。今度は心因性のものではなく、無理な弾き方をしたことによるもので、ナオにもどうしようもない。
無理してでも、壊れてでも、直己のために弾くといった真冬に対して「なんで……なんで、そこまで」ってそりゃ酷いよナオ。
屋上での会話や誕生日プレゼントのときは良い感じだったのにどうしてそうなる・・・
プレゼントしたCD、中身だけは持っていたいという千晶に対しても「な、んで……?」とか言っちゃうし、鈍感もこういう展開だと擁護出来ないよなぁ。しかしそんな気持ちに、真冬からもらったカセットで気付くっていうのは切ない・・・。

ここ一番の哲郎の「間に合わせるから!」はグッときた。変なところで父親されると涙腺緩むからやめてくれよ・・・。

真冬は渡米し、二人は少しの間距離を置く。
そしてロマンチックな再会。綺麗な締めだったと思うけど、最後ぐらいはナオから動いて真冬に逢いに行って欲しかったなぁ。

まだ後日談?の短編集もあるようで。そちらも楽しみ。

「中身まで返すわけないでしょ、あたしの宝物なんだから!それくらいわかれバカ!」
「あのときから、……真冬が、好きだった」
「ずっと、待ってたのに」

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2015年01月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

気持ち的には★5個つけたいんだけど、直巳君の鈍感ぶりは、ちょっと引っ張り過ぎかなあーと。
その辺は、早めにクリアにして、真冬の右手の問題とか、飛行場で別れて、再会するまでの時間をもっと描いて欲しかったかなと。

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2011年02月04日

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