【感想・ネタバレ】月と雷のレビュー

あらすじ

不意の出会い、気まぐれや衝動。無数の偶然に促されて、私たちみんな、進んでいく。自分にしかたどり着けない、見知らぬ場所に向かって――
幼い頃、泰子の家でいっとき暮らしをともにした見知らぬ女と男の子。まっとうとは言い難いあの母子との日々を忘れたことはない泰子だが、結婚を控えた今になって再び現れたふたりを前に、確かだったはずの「しあわせ」が否応もなく揺さぶられて……。水面に広がる波紋にも似た、偶然がもたらす人生の変転を、著者ならではの筆致で丹念に描く力作長編小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやはや、すごい
角田光代氏にしか書けない、何とも言えないゲスな人々…周りにいたらめんどくさいし、関わりたくない、と思ってしまうが小説だから最後まで気になって読んでしまう。
全く愛がないわけでもなく、醜いわけでもなく、ふわふわ漂う人々、何とも言えない読後感…
でも面白かった、かな


母、東原直子と父はだれかわからない、智
生まれてからあちこち移住して暮らしている
そんなひと時に茨城で暮らした泰子に会いたい!
泰子ちゃんは生活しているのだろうかを考える。たべて、寝て、掃除して、その繰り返しをきちんとこなしているのだろうかと。

衝動的に会いに行き、またそれぞれの運命が動き出す、泰子には「あぁ、不幸に追いつかれた」という感想

泰子の産みの親を探して欲しいと智に告げる、TV番組を使って探し出すとコレまたすごいのが出てくる、TV出演を利用して料理家でのし上がり、挙句離婚
とことんクズばかり…笑
2人に子どもができ、生活できるのか?つわりもひどくろくに食べられない中子どもはお腹で育って言う生まれてくる…


ふつう、人は、そういうことを避けて、できるだけ避けようとして生きているのだと、最近になってようやく泰子は気づいた。自身の現実を変えないよう、変えさせられないよう、他人の現実を変えないように、注意して生きている。でも、この母子はそうではない。まったくおそれていないばかりか、そういうものだと思っている。生きていくというのは、他人の人生に闖入ちんにゅうし、一変させ、とりかえしかないことを次々と起こし、後片づけを放ってまたそこを出ていく、そういうものだと思っている。


はじまったらあとはどんなふうにしてもそこを切り抜けなきゃなんないってこと、そしてね、あんた、どんなふうにしたって切り抜けられるものなんだよ、なんとでもなるもんなんだよ。

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2026年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「堅実」の真逆をいく生き方が、自分には決してできそうもなく、かと言って羨ましくも可哀想でもなく、そういう人生もあると描かれている。
何かに必死になって生きて行かなくても、ただ流されてもそれもちゃんと生きているんだな、と眼から鱗。
不思議すぎて謎すぎて、でもそれに納得のいく説明なんかもなく。
それをただ受け入れるということ。
こんなに誰にも感情移入できない小説もめずらしい。

でもそれはそれでちゃんと小説として面白いんだよなぁ

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2024年02月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作中で、智のことを「根無草」と表現した文があった。
それはそうかもしれないけど、そもそも生まれたときから根っこなんてなかった直子・智親子。
正直、「よく生きてこられたなぁ」と思った。随分と「ただれた人生」だったーーー(汗)
感じたことのない感情で胸焼けして、何故か麦茶をガブ飲みしたくなった。

読み進めている最中、直子だけが突出して「モンスター」みたいに錯覚したが、実はこの作品に出てくる女性達、ほぼ全員おかしいと気がついてから、一気にページを捲る手が止まらなくなった。
どこか狂気を孕んでいて、常識という枠なんて最初から知らない・または気付かないふりをしているような気もする。
そして、それぞれの女性達の特徴は、少なからず誰しもが抱く感情・言動だと感じた。

非常識な他人の行いのせいで、人の人生が捻じ曲がるなんて、実はそうそうあることではなく、
むしろそれはただのきっかけにすぎず、本当は自らの選択でいかようにも転がるものなんじゃないか。
作中の泰子の心情にはそう書かれていて、あー作者が言いたいのはここだと思って、共感できた唯一の内容だった。

直子のような根無草人生を羨ましいと思う人は、実は相当数いるんじゃないか。
知らない・考えない・差し伸べられた手は全て掴む…楽だし悩むことなんてなさそうで、実に「簡単」に見えるからだ。
それをしないからこそ、「一人前の大人」だし、自分を律するというのは、一生をかけた努力と習慣の連続なのだと思うからだ。

初の角田光代作品がこれでよかったのだろうかww
次にどんな本を読むべきか、読後感はとても複雑。

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2025年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幼い頃少しだけ一緒に暮らした智が突然現れる。そこから、「普通」に暮らしていた泰子の生活が変わっていく。
泰子を始め直子、一代。みんなたくましい。
それに比べて、男性陣はみんなほわほわして優しい。
直子はダメダメだけど、どんな時にも誰かに助けてもらえる。何か人を惹きつける不思議な魅力があるんだろうね。
何かが始まったら終わることはない。始まったら切り抜けなければならない。でも、どんなふうにしても切り抜けられる。なんとでもなる。って直子の言葉良かった。

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2023年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結局「業」には逆らえないのかもしれない。
こうなりたくないと意識しすぎることで逆にその結末を呼んでいるのではないか、そんな風に思えた。

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2020年06月12日

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