あらすじ
沖縄では非戦闘員をも巻き込む死闘が繰り広げられていたが、1945年6月に陥落。本土決戦が叫ばれる一方で、政府は終戦工作を始めていた。8月、広島と長崎に原爆が投下され、ソ連が対日参戦し、日本はポツダム宣言を受諾する。15日、反乱軍が終戦を阻止しようとするなか、天皇が朗読した「終戦の詔書」が放送される――。太平洋戦争の全貌を描く歴史ノンフィクションの完結篇。
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Posted by ブクログ
最終巻は、沖縄戦から日本の降伏調印まで。
陸軍参謀は、士官学校・陸大で研鑽を積んだエリートであったはずなのに、誰がどう考えても勝ち目のない本土決戦に、「勝つチャンスはある」などと主張し、戦争を継続させようとしたのか理解に苦しむ。エリートとは所詮そんなものなのかもしれない。
今日の官僚による不祥事を見るにつけ聞くにつけ、あらためてこの国のエリートと呼ばれる人間たちに、国の行く末を任せておいて、本当に大丈夫なのかと思ってしまう。
全巻通読したが、まるで物語を読むかのように引き込まれて読んだ。太平洋戦史となると、どうしても何らかのバイアスがかかる日本人には、こういう通史は書けないのかもしれない。