あらすじ
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ある日、バスの中で起こった他愛もない出来事が99通りもの変奏によって変幻自在に書き分けられてゆく。
20世紀フランス文学の急進的言語革命を率いたクノーによる究極の言語遊戯。
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Posted by ブクログ
バスで起きた些細な出来事が99個の異なる文体で、繰り返される実験的作品。
本作を読んで、私は「物語」の多次元性を強く認識した。
「主体」の多層性に始まり、質料としての「言語」の解体、「作家」自身も遊戯余地のある「主体」と捉える視座。
「どう書くか、そして書いてるのは誰なのか?」
という表現への無限の問いを与えてくれた。
訳者あとがきでも、親切にほとんどの文体練習の文化背景や操作規則を解説してくれている。
それを読むと、グノーの文体練習が、実に逍遥の自由さ持ち合わせた遊戯かがわかる。
彼の「万物を創作の血肉にする」という転用への貪欲な姿勢を見習いたい。
「一度触れたもの全てを創作に転用する清々しさ」が私には必要だ。
Posted by ブクログ
ただの言葉遊びの本ではない。
同じ出来事を複数の人が見たときの、羅生門的な食い違いを練習の形で再現している。この本を読んで、人生を多角的に見ることができるようになったと共に、発言の際に単なる言葉遣いだけでなく何に言及し何に言及しないかに気を配るようになった。