【感想・ネタバレ】初恋の爪痕のレビュー

あらすじ

傷つけたいのはおまえだけ。
幼い頃、一度の出会いで互いに淡い恋心を抱いたユリアネとゲルハルト。だが成長し侯爵位を継いだゲルハルトは、ユリアネが初恋の少女だと気づかぬまま“ある因縁”によって彼女に恨みを抱いていた。その彼に突然さらわれ、城に監禁されたユリアネ。ゲルハルトを慕い続けていた彼女は、彼の鬱屈した欲望を受けとめ、淫らな仕打ちに耐え続ける。一方、何度快楽を教えても清らかさを失わないユリアネに、頑なだったゲルハルトの心は揺らぎ始め……?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

久々のヒットでした。

あとがきにあるように「身分違い」「すれ違い」「しがらみでかんじがらめ」「初恋をこじらせて無体を働くヒーロー」「愛人関係を強いられるヒロイン」と作者様の好きなモチーフが詰め込まれていますが、私も好きなモチーフです。

母親が愛人になっているとは知らず、母に会いに来たユリアネと出逢ったゲルハルト。
お互いの名前も身分も知らず、来年また会えると刺繍の約束をして別れ、そのあとは会えずじまい。
再会したときには、ゲルハルトは母親にそっくりなユリアネを憎んでて、凌辱しちゃいました。

このときは髪の色が違ったから、ゲルハルトはユリアネが過去に出逢っていた女の子だとは気付かなかったんですけど、髪を染めていなかったら、会ったときにユリアネが憎い愛人の子だとすぐに分かったはずなんで、初恋にはなってなかったでしょうね。難しいところです。

一番悪いのは、当然ながらゲルハルトの父。
彼は妻も子もいながら、絵に描かれたユリアネの母に横恋慕し、彼女を手に入れるために盗みの罪を着せた上、うまくいかなかったからと殺害しちゃってます。で、無理矢理愛人にしたユリアネの母の愛情を求め、無茶苦茶してます。ユリアネの両親だけじゃなく、ゲルハルト母子も不幸にした、ソーニャ文庫らしい人です。ゲルハルトの父があの絵を持っていなければ、誰も不幸になってなかったのに・・・。

ゲルハルトはユリアネを愛人にし、無茶苦茶してますが、何も欲しがらないユリアネに段々惹かれていき、ユリアネの白いドレスを自分の婚約者になるはずの令嬢が汚したり、自作自演で怪我をしたときは、きちんと公平に判断できていて、そこはちょっと見直せました。

ユリアネが真実を知り、ゲルハルトも真実を知り、でも二人は別れてしまうんですけど、ここであのときの鷹の刺繍が出てきて、ゲルハルトがものすごく反省してて、彼って無茶苦茶してましたけど、本当はこういう人なんだなぁと。

当然最後は修道院にユリアネを迎えに行ってハッピーエンドに終わります。
何も悪くないユリアネが幸せになってよかったーって思う最後でした。

1
2015年07月21日

s

ネタバレ

鬼畜ヒーロー

ヒロインが本当に悲惨な目に遭い、涙無くして読めません。
何とも酷いヒーローでした。
でも、読む手が止まらない。
読み応え、ありました。
ストーリー展開、心情描写、とても丁寧で好みです。
大人なシーンも、陵辱されているにも関わらず、下品ではなく。
ただ、修道院でのシーンは...不謹慎かなw
あの感動のプロポーズの言葉で十分だったのに。
TLだし、ラストにもう一回、大人シーンを入れるように言われたのかな?
ま、兎に角、一気読みでした。
おススメです。
但し、人によっては地雷案件かも⁈

0
2023年05月04日

ネタバレ 購入済み

好みの展開

幼くして父を失った事で母が侯爵の囲われものになってしまったユリアネは、その母が死んだ事によってその人生が大きく狂ってしまう。
成人する前に侯爵の息子であるゲルハルトに愛されている訳でもないのに手籠にされ囲われてしまう。
それでもユリアネにとってゲルハルトが初恋の相手と言うのが不幸なのか幸いなのか…

ゲルハルトは侯爵を誘惑して侯爵家を不幸にしたのはユリアネの母だと決めつけ、ユリアネを責め辱めるが、その侯爵が諸悪の根元だと知り後悔し、更に一度会っただけの幼い少女が気掛かりでそれがユリアネだったと知った時には全て手遅れ…と、誰もが幸せになれる気がしない展開は好きな展開だった。

結果的にハッピーエンドなわけだけど、終盤が駆け足でやや尻切れトンボな感じが残念。

0
2022年12月29日

koa

ネタバレ

ヒロインが健気

父親の愛人の娘にヒーローが逆恨みをして、自分の愛人として囲うという話。

前半からずっとヒロインが理不尽な扱いを受けていて、それでも誰を恨むでもなく健気に頑張る姿に涙しました。

ヒロインの両親は本当に気の毒で自分だったら許せないと思いますが、それでも許してしまうヒロインはすごいです。


ヒーローの仕打ちが酷過ぎてどんなに反省しても足りないけれど、途中現れた外面の良い婚約者をバッサリ断罪する場面は格好良かったです。

0
2022年09月28日

ネタバレ 購入済み

私は無理かも…。
いくら母親の仇の娘だからって、これは受け入れがたいです。 話に夢中になれませんでした。

1
2022年01月07日

ネタバレ 購入済み

可哀想すぎます(涙)

ヒロイン可哀想すぎます、
家族の死を乗り越えるにもゲルハルト鬼畜すぎて。
ヒーローとのわだかまりが溶けて最後にはハッピーエンドっていうパターンは王道なんだけど、鬼畜なヒーローと小さい時の思い出がこれだけじゃ惹かれる理由がもはやわからなくなります。
まぁソーニャですから、とは思うけど、私には重たいかな、思いっきり歪んだ鬼畜ヒーロー好きな方には良いかも。
藤波先生、ぜひ最愛の花のような作品を次回はお願いします!

1
2020年06月02日

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