【感想・ネタバレ】ラスト・ワルツのレビュー

あらすじ

華族に生まれ陸軍中将の妻となった顕子は、退屈な生活に惓んでいた。アメリカ大使館主催の舞踏会で、ある人物を捜す顕子の前に現れたのは―(「舞踏会の夜」)。
ドイツの映画撮影所、仮面舞踏会、疾走する特急車内。帝国陸軍内に極秘裏に設立された異能のスパイ組織“D機関”が世界で繰り広げる諜報戦。
ロンドンでの密室殺人を舞台にした特別書き下ろし「パンドラ」収録。
スパイ・ミステリの金字塔「ジョーカー・ゲーム」シリーズ!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

スパイは疑われたら終わり。どこに現れるだろうかと注意深く読んでるつもりなのに気づくと終わってしまっている話ばかりで、これこそD機関が育てたスパイの仕事なんだなぁと思わされる。あっという間な一冊。

0
2025年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ワルキューレとアジア・エクスプレスの二つの物語はメディアの本質を語ってくれる。まず前者では、ナチスドイツが実際に用いたプロパガンダを取り上げている。具体的な手法を知りたい人は『わが闘争』(角川文庫)や『ヒトラー演説』(中公新書)などを読むといいが、この話を読むと、人は無意識のうちに報道側の思想に染まること、人が音楽と映像によって理性を失ってしまう恐ろしさがわかる。
 後者の話に関して、本編のp296とp299で情報の扱いに対する苦労が描写されている。この話で鍵となる伝書鳩は、諜報活動が盛んであった当時、欧州において意外な活躍をしたとある。電信通信による傍受を防ぐために、あえて古典的なやり方で情報を伝えるのである。しかし、日本軍はこのような情勢を見ずに伝書鳩を過去の遺物と見なして切り捨てた。このように、たとえスパイたちが命がけで情報を収集したとしても、その情報を利用する者が有効に活用できなければ徒労に帰すのだ。

0
2023年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ほとんどの話でD機関が、徹底的に影の存在として描かれており、まさに裏で周りを様々な形で操っているように感じた。

0
2021年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ワルキューレ
逸見五郎
映画『二人のスパイ』で日本のスパイ、ゼン・トーゴーを演じる。

クルト・フィッシャー
 
映画『二人のスパイ』でドイツ陸軍から派遣された若きスパイ、シュテファンを演じる。

ミツコ
トーゴーの婚約者。

雪村幸一
新作映画のお披露目会の招待客。逸見にサインをもらう。日本大使館の内装を請け負っている。

キャシィ・サンダース
逸見がハリウッドの撮影所近くにあるバーで知り合った女優志望の若い女。

マルタ・ハウマン
逸見がドイツで親しくなった若い女優。

ヨーゼフ・ゲッベルス
ナチス宣伝大臣。

レニ・リーフェンシュタール
ヨーゼフの愛人とも噂されるナチスお抱えの映画人。

フィリップ・ランゲ
映画監督。


舞踏会の夜
加賀美顕子

戸部山千代子
男爵夫人。旧姓は大崎。顕子とは学習院女子部時代から二十数年来の付き合い。

五條直孝
顕子の実父。旧清華侯爵家当主。


運転手。

マコ
顕子がダンスホールで仲良くなった。

ミスタ・ネモ
顕子が愚連隊に追われているところを助けた。

グルー
駐日アメリカ大使。

アリス
グルーの妻。

エルシー
グルーの娘。

オット
駐日ドイツ大使。

インデルリ
駐日イタリア大使。

アンリ
駐日フランス大使。

加賀美正臣
陸軍大佐。顕子の父親が勝手に決めてきた婚約相手。

桐生友哉
軽井沢の秘密倶楽部で出会った美青年。


パンドラ
ヴィンター
警部。

ホプキンス
巡査部長。

ジョン・ラーキン
外務省勤めの下級官吏。

フレドリクス・オグデン
ロンドン市内で貿易省を営む。

サー・ウィリアムス
専門は英国国内のスパイの摘発。


アジア・エクスプレス
瀬戸礼二
大東亜文化協会満州支部事務員。

アントン・モロゾフ
在満ソ連領事館に勤務する二等書記官。

結城
中佐。かつて日本帝国陸軍の伝説的なスパイだったと噂される。陸軍秘密諜報員養成所、通称“D機関”を設立。




0
2025年07月02日

「小説」ランキング